世界三大コンクールの一つ、神戸国際フルートコンクールの第9回大会(5月25日~6月4日)に合わせ、神戸国際フルート音楽祭が3月18日~6月11日、神戸市内で開催される。同コンクールから世界に羽ばたいた名手たちが続々と来神し、思い出の舞台でもある神戸文化ホール(神戸市中央区)で多彩な“饗宴”を繰り広げる。(松本寿美子)
祭典は3月18日午後4時、同コンクール第4回大会3位のヘンリック・ヴィーゼさんのリサイタルで開幕。現在、ドイツの名門、バイエルン放送交響楽団の首席奏者。今回は前半に20世紀前半のドビュッシーやラベルらフランス印象主義の作品、後半は米国の現代音楽、リーバーマンのソナタなどを取り上げる。午後2時からワークショップやレッスン(19日)もある。
4月18日午後7時からは、第6回大会5位の小池郁江さん(東京都交響楽団奏者)と第8回大会3位の竹山愛さん(東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団首席奏者)が登場。神戸市室内合奏団との協演でモーツァルトの協奏曲(小池)、ドヴィエンヌの協奏曲第7番(竹山)、チマローザの二つのフルートのための協奏曲(小池、竹山)などを奏でる。
同30日午後2時からは、第1回大会2位の佐久間由美子さんのリサイタル。前半はフルートのオリジナル曲を多く残したフランスのゴーベールやタファネルらの作品、後半はNHK交響楽団首席奏者で同コンクール運営委員長の神田寛明さんと初協演する。モーツァルトの2本のフルートのための魔笛やアンデルセンの軍隊風アレグロなどを奏でる。
コンクール期間の6月2日午後7時からは、豪華な顔ぶれの審査員による演奏会。第3回大会3位でオランダのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団首席奏者のエミリー・バイノンさんら9人が舞台に上がる。
同6日午後7時からは、第8回大会1位のセバスチャン・ジャコーさんが登場。地元・神戸市出身のコントラバス奏者の幣(へい)隆太朗さん(南西ドイツ放送交響楽団)のリサイタルで、第1次世界大戦後に活躍したチェコの作曲家シュールホフのフルート、ビオラ、コントラバスのためのコンチェルティーノを奏でる。
チケットは3月18日の公演が3千円、高校生以下1500円。その他はいずれも前売り3千円、当日3500円。大学生以下1500円。同ホールプレイガイドTEL078・351・3349
