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8年ぶりに、兵庫県関連の国宝となる「法華経(久能寺経)」の「随喜功徳品第十八」
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8年ぶりに、兵庫県関連の国宝となる「法華経(久能寺経)」の「随喜功徳品第十八」
船舶資格を持ちながら水上保存されている船として初の文化財指定になる「帆船日本丸」
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船舶資格を持ちながら水上保存されている船として初の文化財指定になる「帆船日本丸」

 国の文化審議会(馬渕明子会長)は10日、神戸市東灘区の個人が所蔵する「法華経(ほけきょう)(久能寺経(くのうじきょう))」4巻など7件を国宝に指定するよう、松野博一文部科学相に答申した。兵庫県関連の国宝指定は2009年以来8年ぶりで、21件目。文化審はさらに、川崎造船所(現・川崎重工業神戸工場)で建造され、横浜港に係留保存されている「帆船日本丸」など37件の重要文化財指定も求めた。

 久能寺経は、平家納経と並び平安後期を代表する装飾経。鳥羽上皇(1103~1156)や皇后ら30人が法華経を28品(ほん)に分け、開経と結経を合わせ30巻を1巻ずつ作成した。

 今回指定されるのは「随喜功徳品(ずいきくどくぼん)第十八」など4巻。09~12年度に奈良国立博物館(奈良市)で保存修理が行われ、藤色などの染紙に金銀箔(はく)や砂子(すなご)が散らされた華麗な姿を取り戻した。現存する原本26巻のうち唯一、表紙絵に当たる「見返絵」が残り、蓮華(れんげ)や貴族などが描かれている。同館は「当時の制作技術の粋を極めた逸品で大変貴重」とする。

 「帆船日本丸」は船員を養成する「練習船」として1930年3月、川崎造船所で完成した。戦時中は石炭輸送などに従事したが、53年に遠洋航海を再開、84年の引退まで約1万1500人を育成。今も建造当時の構造や装備をとどめる。

 日本丸で卒業航海に臨んだ神戸大学大学院海事科学研究科の古莊(ふるしょう)雅生教授(61)は「太平洋で帆にいっぱいの風を受けて走り、昼間の金星を見たことが1番の思い出」と話す。

 文化審では、獅子頭やレリーフ装飾が特徴的な「旧芦屋郵便局電話事務室」(芦屋市)を始め、「長田(おさだ)家住宅(旧石阪家住宅)主屋」(神戸市兵庫区)、「旧高砂銀行本店」「旧高砂通運本社屋」「旧高砂消防会館・南本町巡査派出所」(いずれも高砂市)、「阿江(あえ)家住宅・阿江ハンカチーフ」(加東市)など、全国で226件の建造物を登録有形文化財にするよう答申した。(広畑千春)

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