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操業時の雰囲気が今も残る明延鉱山の坑道=養父市大屋町明延(朝来市提供)
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操業時の雰囲気が今も残る明延鉱山の坑道=養父市大屋町明延(朝来市提供)

 2年越しの念願がかない日本遺産に認定された兵庫県の播但地域にまたがる「銀の馬車道」と「鉱石の道」のストーリー。昨年の落選を教訓に3市3町は物語を一から練り直し、かつて馬車が行き交った全長73キロの道をたどることで、明治日本の近代化の息吹を感じられるような構成に。地元の盛り上がりも認定に向けた動きを後押しした。

 「近代日本の鉱山システムを生み出した、生野鉱山と馬車の道」というタイトルで申請した前回の物語について、幹事市・朝来市の担当者は「内容が歴史的背景や文化財の解説に偏り、『観光客が行ってみたいと思うか』という視点に欠けた」と反省する。文化庁からも各市町の連携や地域への浸透不足を指摘されたという。

 今回の挑戦では各市町の文化財担当だけでなく、政策の立案などを行う企画部局も加わり、毎月顔を合わせて情報を共有。神戸新聞パートナーセンター地域連携室もオブザーバーとして参加し、戦略を練った。

 新たに組み立てたのは、明治期に築かれた産業道路を軸に、起点の飾磨港(姫路市)から南但馬の鉱山群へと向かう旅仕立ての物語だ。中継点として栄えた宿場町に独特の景観をとどめる鉱山町、暗く冷涼な異空間が広がる坑道-。「73キロの轍(わだち)をたどることは、先人の国際性と革新の気質に触れ、金・銀・銅を求めて行き交う人の交流から生まれた多彩な生活と出合い、これらが脈々と現代に連なり息づいていることを体感する旅」と表現した。鉱山用語はなるべくかみ砕き、地元の高校生にも物語を読んでもらったという。

 今回は朝来市生野町の秋祭りで約700人が「めざせ!!日本遺産!!」の人文字を描くなど、認定に向けて地元も活気づいた。関係者の喜びもひとしおで、元生野町長でNPO法人「いくのライブミュージアム」理事長の桐山徹郎さん(66)は「長年一緒に頑張ってきた関係市町の取り組みが実を結び、本当にうれしい」。「銀の馬車道劇団」を主宰するNPO法人・姫路コンベンションサポートの玉田恵美理事長(47)も「認定は地域おこしとしての劇団の活動を広く発信する弾みになる」と期待する。(まとめ・長谷部崇)

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