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1895年に造られた丹波焼最古の登り窯=篠山市今田町上立杭(撮影・中西幸大)
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1895年に造られた丹波焼最古の登り窯=篠山市今田町上立杭(撮影・中西幸大)
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山麓に所狭しと並ぶ窯元=篠山市今田町上立杭(撮影・中西幸大)
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山麓に所狭しと並ぶ窯元=篠山市今田町上立杭(撮影・中西幸大)

 平安時代から脈々と受け継がれてきた伝統工芸が、その歴史にふさわしい冠を授かった。文化庁が日本遺産に認定した「日本六古窯(ろっこよう)」の一角を成す篠山市今田町の丹波焼。南北の道路沿いに並ぶ窯元の周囲には緑の丘や田園が広がり、のどかな景色の中に独特の雰囲気が漂う。「時空を超えて日本の原風景に出合うことができる」。申請したストーリーそのままの姿が今も息づく。

 申請のきっかけは2015年、篠山市で開かれた「日本六古窯サミット」。産地間交流を進め、世界に通用するブランドを確立するため、6市町がサミットの共同宣言に申請を盛り込んだ。16年は認定されなかったが、「堅苦しい内容を見直し、多くの観光客に来てもらえるようなストーリー構成にした」(岡山県備前市)という。その結果、今回の認定につながった。

 丘の斜面につくられた独特の形状の登り窯、所狭しと並ぶ職人たちの60の工房。篠山・今田のまちを歩けば、曲がりくねった道が連なり、作陶の音や匂いが体感できる。他の観光地では味わえない醍醐味(だいごみ)がある。ストーリーのタイトル「きっと恋する六古窯」にはそんな思いが詰まる。

 さらに、丹波焼の特長として欠かせないのは、工房で作業する職人たちが地域に溶け込み、地域と共に歩みを続けている点だ。

 今回の構成文化財にもなっている、1895(明治28)年に造られた丹波焼最古の登り窯。2014年から始まった大規模な修復や焼成に当たっては、多くの市民や学生、ボランティアが共に汗を流した。

 「今回の認定が、今田地域の発展につながればうれしい」

 会見に臨んだ丹波立杭(たちくい)陶磁器協同組合の市野清治理事長は話す。丹波焼に「恋する」人たちが増え、地域も活性化へ。日本遺産認定を機に、丹波焼の新たな挑戦が始まる。(安福直剛)

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