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会場の一角を占める松本宏さんの水彩画作品=BBプラザ美術館
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会場の一角を占める松本宏さんの水彩画作品=BBプラザ美術館

 明治から現代まで、さまざまな時代の女性を描いた作品を集めた「時を映す女性像」が、BBプラザ美術館(神戸市灘区岩屋中町4)で開かれている。同館のコレクション展で、国内外の画家が、それぞれの視点でとらえた女性画作品が並んでいる。(ライター・加藤紀子)

 明治以降、西洋絵画の技法を習得しようとした日本人の画家らにとって、女性、特に裸婦像を描くことは誰もが通る基礎だったといわれる。今回は裸婦画だけでなく、女性に焦点をあてた約70点を展示している。

 同館学芸員の三國麻衣子さんは「描く側も見る側も、裸婦を『美しいもの』として見ることに慣れておらず、葛藤した時期があった」と分析する。西洋から伝わった作品と日本人モデルとの体形も違い、初期は顔立ちが日本人ながら、体形は西洋人のようなものもあった。

 今回は日本人画家が手本にした西洋画から、印象派の巨匠・ルノワールの「薔薇(ばら)をつけた少女」を展示する。ふくよかな女性を暖色で描き、やさしい雰囲気に自然な演出を感じる。

 一方、安井曽太郎の「黒き髪の女」は、西洋遊学から帰国して間もない時期に手掛けた作品。東洋風の裸婦のまなざしが、まっすぐにこちらを向いているが、全体的に西洋画の影響を感じる。

 裸婦像以外では、網谷義郎の「手を組んで立つ青い上衣(うわぎ)の女」が、はかなげな女性の雰囲気を伝える。柔らかい色使いの背景の中にモデルがたたずみ、鑑賞する人に素朴な感じを与える。

 また会場の一角には、昨年、新たに同館のコレクションに加わった松本宏(兵庫県加古川市出身)の裸婦像を中心とした作品群を「エロスの世界」として特別展示。1980年代に多く手掛けた水彩画は、細かい筆のタッチがみずみずしい。顔の表情を描かないものが多いのも特徴。モデルの姿と、その様子が鏡に映った姿の両方を描く構図からは、文字通り女性の心理までも浮き彫りにしたような感じが伝わってくる。

 6月18日まで。月曜休館(祝日の場合は翌火曜日)。一般400円、大学生以下無料、65歳以上と、障害のある人と付き添いの人1人は半額。阪神岩屋駅のすぐ南。JR灘駅南へ徒歩3分。TEL078・802・9286

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