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色絵金彩花卉文獅子飾り蓋八角壷(1890年ごろ)などが並ぶ会場=大阪市立東洋陶磁美術館
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色絵金彩花卉文獅子飾り蓋八角壷(1890年ごろ)などが並ぶ会場=大阪市立東洋陶磁美術館

 特別展「ハンガリーの名窯 ヘレンド」が、大阪市立東洋陶磁美術館(大阪市北区中之島1)で開かれている。ヨーロッパの代表的な陶磁生産窯に発展を遂げた歩みを約230点でたどり、多彩な東洋風の装飾モチーフを紹介する。(田中真治)

 ヘレンド窯は欧州では後発で、1839年ごろから磁器生産を開始。上流貴族からマイセンなどの補充品や複製品の注文を受け、高級磁器を手掛けるようになる。51年、ロンドンの第1回万国博覧会では、ヴィクトリア女王からディナーセットを受注。「ヴィクトリア文(もん)」など注文主の王侯貴族に由来する装飾文様は、万博などへの出品を通じて国外での評価を高めていった。

 先行する名窯の研究から生まれた豊富なバリエーションには、中国や日本からの着想も多くみられる。

 ヴィクトリア文の花蝶文は、清の粉彩磁器やそれらを写したウィーン窯などの影響がうかがえる。草や漢字のモチーフを赤銅地に白く抜き出したエステルハージ文は、ロシアからもたらされた中国磁器をモデルにしたという。小さな中国人の像が取っ手や注ぎ口を飾る、皇帝文のティーセットは独自のデザインだ。

 ヘレンド窯の実質的創設者モール・フィシェルが破片を継ぎ合わせ、描き直した有田焼の皿が現存しているが、豪華な金彩を施した伊万里様式もモチーフに取り入れられた。とりわけ、世界初公開の「色絵金彩花卉文(かきもん)獅子飾り蓋八角壷」は、1メートルを超える大きさと精緻な絵付けが目を引く。

 日本ではヘレンド展が過去2回催されているが、草創期から社会主義時代や現代作家までを網羅する、通史的な展示は初めて。美術館のみならず、個人コレクションからも逸品が集められ、見応えがある。

 30日まで。月曜休館。一般1200円。22日午後2時から展示解説。同館TEL06・6223・0055

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