源義経の「薄緑」、上杉謙信の「国俊」…英雄の名場面と匠の技を堪能 ボストン美術館所蔵「刀剣×浮世絵」展

2022/09/09 19:50

武者絵とゆかりのある名刀が飾られた会場=9日午後、兵庫県立美術館(撮影・秋山亮太)

 展覧会「ボストン美術館所蔵 THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語」(神戸新聞社など主催)が10日、神戸市中央区の兵庫県立美術館で開幕する。英雄たちが躍動する武者絵と共にゆかりの刀剣などを展示。9日の内覧会では、約170点がお披露目された。 関連ニュース 露の吉次さん、旭堂南海さんが落語と講談披露 兵庫県立美術館で26日「ワンコイン寄席」 森泉が「大ファン」と公言する自閉症の画家石村嘉成 独特の色彩、ダイナミックな筆致で描く動物たち 兵庫県立美術館で関西初の大規模展 故石岡瑛子さんがが衣装デザイン 映画「白雪姫と鏡の女王」上映 12日、県立美術館


 ボストン美術館は世界最高水準の日本美術コレクションを誇り、同館所蔵の武者絵118点は日本初公開。刀剣は平安時代以降の匠の技が光る20口で、これだけまとまっての里帰りは約50年ぶりという。
 古代から源平合戦、川中島合戦などを題材にした武者絵は、巨大な土蜘蛛を退治する場面などがダイナミックに描かれる。源義経が所持したと伝わる「刀 折返銘 長円(薄緑)」(個人蔵)、上杉謙信の愛刀と伝わる重要美術品「太刀 銘 国俊」(同)が並ぶ。
 鐔には武士の姿や物語の名場面が細やかに描かれ、浮世絵には衣や雲を凹凸で表すなど、精緻な技に注目だ。
 11月20日まで。一般1800円ほか。月曜休館。祝日の9月19日、10月10日は開館し、翌日休館。兵庫県立美術館TEL078・262・1011
(小林伸哉)

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