来年6月に宝塚退団 宙組トップスター真風涼帆が会見「ファンの皆さまに感謝の気持ちでいっぱい」
2022/09/29 15:02
退団会見で思いを語る真風涼帆=大阪市北区
宝塚歌劇団を2023年6月の公演千秋楽で退団することが発表された宙組トップスター真風涼帆(まかぜ・すずほ)が29日、大阪市内で会見し、「舞台に立たせていただいてる喜びをかみしめながら、一日一日を大切に積み重ねてまいりたい」と、晴れやかな表情であいさつした。会見の内容は次の通り。(田中真治)
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-退団を意識した時期と組子にいつ、どのように伝えたのか
トップに就任してから、いつか終わりがあるものと常に退団時期を意識しながら、劇団とも相談しておりました。その中で2022年をイメージしながら歩んでいたところ、コロナ禍で公演スケジュールが大幅に変更となったので改めて相談し、決心いたしました。宙組の皆さまには「HiGH&LOW THE PREQUEL/Capricciosa!!」の公演中に伝えました。ほんとに真剣な表情で受け止めてくださって、みんなの姿や表情に胸が熱くなり、涙する姿にいとおしさを感じました。
-相手役の潤花(じゅん・はな)も同時に卒業する
潤には「FLY WITH ME」のコンサートが始まる前に伝えたところ、「ぜひ自分もご一緒したいです」と即答で、最後まで一緒に頑張りましょうという運びになりました。
-どのような男役像を目指してきたか
私自身、諸先輩方に教えていただき、学びながら、自分自身の男役像というものを。終わりなき道なんだなと、この場でも改めて強く感じております。自分自身が常に納得いく姿で、お客さまに男役として楽しんでいただけるように、最後まで追求していきたいなと感じております。
-歩みを振り返って、また転機になった時期や作品があれば
長い時間にたくさんの作品とお役に出合えたことは、タカラヅカ人生の宝物。そのたびにたくさんの学びがあり、いろんなことを考えさせられ、成長させられたなと感じております。一つ選ぶのすごく難しいが、やはり今演じてる役を一番にと常々考えておりますので、強いて挙げるなら、「HiGH&LOW」。コブラ役を全身全霊で演じさせていただいています。
-宙組誕生20周年の年にトップスターに就任し、組への思いは
一番若い組ではありますけど、20周年の記念の年に立ち会わせていただいて、諸先輩がつないできたバトンの重みを感じたし、バトンをきちんと渡せるように最後の日まで務めたい気持ちが強いです。
-ファンへのメッセージを
この長いタカラヅカ人生で、途中で立ち止まりたい、逃げ出したい瞬間もあったが、前に進もうと、立ち向かおうと思えたのは、常に舞台を待ってくださるファンの皆さまがいるという思いから。何度も救われ、支えられ、導いていただいたので本当に感謝の気持ちでいっぱいですし、感謝の気持ちをもっともっと大きな愛でお返しできるよう、最後の日まで頑張りたいなと思っております。
-現段階で退団後の予定は
まだ考えるという感覚はなく、今のこのタカラヅカ人生を精いっぱい生きたいなと思っております。
-ご結婚の予定は
こういう感じでくるんですね、本当にこういう時に気の利いたお返事ができず申し訳ないですけど、ありがとうございます。特にございません。
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退団公演「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」は宝塚大劇場で23年3~4月、東京宝塚劇場で同5~6月に公演予定。「007 カジノ・ロワイヤル」を原作に、小池修一郎が脚本・演出を手がける。
まかぜ・すずほ 熊本県出身。2006年3月に「NEVER SAY GOODBYE」で初舞台後、星組に配属。09年に「My dear New Orleans」で新人公演初主演。15年5月に宙組へ組替えし、17年11月に8代目トップスターに就任した。主演作に「オーシャンズ11」「シャーロック・ホームズ The Game Is Afoot!」など。