130年前の陳列品が克明に 目録発見、よみがえる「川崎美術館」開館時の姿 神戸で特別展
2022/10/13 10:52
重要文化財「寒山拾得図」 伝顔輝 元時代・14世紀 東京国立博物館 展示期間は11月13日まで (C)Image:TNMImageArchives
日本初の私立美術館で、神戸・布引にあった「川崎美術館」の第1回展覧会(1890年)の陳列品目録が見つかった。円山応挙のふすま絵など約450件が記録され、このうちの一部が、15日から神戸市立博物館(神戸市中央区)で開かれる特別展「よみがえる川崎美術館-川崎正蔵(しょうぞう)が守り伝えた美への招待」(神戸新聞社など主催、川崎重工業特別協賛)で披露される。(小林伸哉)
関連ニュース
【写真】円山応挙「雪景山水図」
円山応挙の障壁画など展示へ 日本初の私立美術館「川崎美術館」を再現【動画】
「よみがえる川崎美術館」展、国宝など110件展示へ 神戸で10月開幕
発見されたのは1890(明治23)年9月6日発行の「川崎美術館開館式列品目録」で、縦約15センチ、横約11センチの冊子。当時の招待客らに配られたとされ、神戸市博の学芸員らが今年3月に確認した。
1898年の神戸新聞社創業時から同社主幹を務めた岩崎虔(けん)さんの持ち物とみられ、孫で願成(がんじょう)寺(同市兵庫区)住職の濱田諭稔(ゆうねん)さん(85)が所蔵していた。
川崎美術館は、川崎造船所(現・川崎重工業)や神戸新聞社を創業した実業家川崎正蔵(1837~1912年)が、今のJR新神戸駅近くに開いた。建物は現存せず、収蔵品は散逸したが、現在、国内外で約200点の存在が確認されている。
目録記載品のうち、伝顔輝(がんき)「寒山拾得(かんざんじっとく)図」(重要文化財)▽康円(こうえん)「広目天眷属像(こうもくてんけんぞくぞう)」(同)▽円山応挙「雪景山水図」▽与謝蕪村「雪景山水図」-などが、特別展でも展示される。
川崎美術館は、1924(大正13)年の第14回まで館蔵品展を開催した。これまで陳列品目録は8、9、12、13回目しか確認できておらず、神戸市博は「開館時の展示の全貌を知ることができる貴重な発見」としている。
特別展は12月4日まで。一般当日1600円ほか。神戸市立博物館TEL078・391・0035