「実力が及ばなかったということ」 女性初のプロ棋士目指した里見さん会見【一問一答】
2022/10/13 19:30
棋士編入試験の第3局で狩山幹生四段に敗れ、天を仰ぐ里見香奈女流五冠=13日午後、大阪市福島区、関西将棋会館(撮影・秋山亮太)
女性として初の棋士を目指していた里見香奈女流五冠(30)が13日、棋士編入試験5番勝負第3局で敗れ、試験の不合格が決まった後、大阪市の関西将棋会館で記者会見に応じた。主なやりとりは以下の通り。(まとめ・井原尚基、小林伸哉)
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-8月から毎月、編入試験に臨んできた。3局の内容を振り返って。
「大きな舞台で対局させていただくことは大変貴重な経験になりました。ただ、やはり実力が及ばなかったということだと思います」
-結果は3連敗で「棋士にはなれず」ということだったが、現時点でどう受け止めるか。
「それなりに対策を練って、自分のより新しい指し方だったが、うまくいっている将棋もあれば、そうでない将棋もあって。中終盤のねじりあいで読み負けている部分があったので、実力不足。まあ、弱いということにほかならないんです。ただ、こういう大きな舞台で敗戦することによって、自分自身も成長できると思うので、今後の糧にしたいと思っております」
-今回の受験資格を得た後も、棋士を相手に5勝を挙げている。試験が終わった直後で恐縮だが、現時点で、引き続き棋士という立場を目指す気持ちはありますか。
「私自身、最後の挑戦といったところでしたので、今後考えることはないと思うんですけども。ただ、今回は特別いい成績がとれた(ことによって受験資格が得られた)ということだと思いますので、これから力をつけて、自分の力で勝っていきたいな、という気持ちはあります」
-編入試験の第1局では、デビュー以来勝率9割と絶好調の徳田拳士四段との対戦でした。やりにくいことはなかったか。
「やりづらさはあまりなく、自分としては勝率の高い棋士と対局できるということで、より気合が入っていたところはあります。対局は互角の展開が続いていたんですけど、こちらから先に崩れてしまった。それも自分の実力、弱いところが見えてきて、悔しい気持ちはある。同時に、自分の実力を受け入れて、次に進む一局になると思うので、これからの糧にしていきたい」
-棋士編入試験と並行して、女流棋戦の白玲戦や女流王将戦にも出場し、ハードスケジュールを心配するファンの声もあったが。
「対局が多いのは間違いないのかなとは思うのですが、どういう状況でも変わらず普段の力を発揮できないと、ほんとうの強さじゃないのかなと思っている」
-今後、また編入試験資格が満たされたとき、再挑戦する可能性は。
「今のところはないです」
-女性初の挑戦で注目されました。対局のなかで普段と違うプレッシャーはありましたか。
「注目していただけることに、すごくありがたい気持ちがあったんですけども、特別に緊張したりということはなくて。ただ大きな勝負ですので、対局を迎えるにあたって、ほどよい緊張感はありました」
-今回の挑戦は、後輩の女流棋士に勇気を与え、励みになったはず。棋士を目指す後輩にエールがあれば。
「そういう方々が増えればよりうれしい。ただ、自分の現状は力が及ばなかったので、気持ちを新たに頑張っていけたらと思っております」