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 能勢妙見山の参道入り口を意味する「一の鳥居」。その名が付いた駅に降り立ったが、鳥居は見当たらない。その代わり、立派な城が目に入った。電車か車で近くを通った人なら、一度は目にしたことがあるのではないだろうか。

 建物の正体は、大阪青山大学北摂キャンパスにある「大阪青山歴史文学博物館」。なぜ、城の形をしているのだろう。同館主任学芸員の小倉嘉夫さん(47)に尋ねると、「昔、この近くに山下城という城があったんですよ」と返ってきた。

 かつてこの一帯を治めていた塩川一族という豪族が、ここより少し北側に城を築いたという。一族の末えいで、同大学の創設者でもある故・塩川利員前学長が「城があったことを地元の人に知ってもらおう」と城型の博物館を建てることにしたらしい。

 とはいえ山下城は中世の山城で、図面も残っていない。そこで、一族の戦国時代の武将・塩川長満が織田信長と親交があったという史実に着目し、信長の安土城をイメージして復元することにしたという。

 内外装はもちろん、コレクションも豪華だ。国宝に指定されている藤原為家筆「土左日記」の写本のほか、藤原定家の「明月記」など重要文化財16点も所蔵されている。「『学生に本物に触れてほしい』という前学長の思いが細部に詰まっているんです」と小倉さん。天守の展望室からは、グラウンドでスポーツを楽しむ学生の姿が見えた。

 ところで、一の鳥居はどこにあるのか。博物館を後にして駅利用者に尋ねると、近くのゴルフ場にあるらしい、とのこと。探してみると確かにあった。参道を約900メートル進んだ能勢カントリー倶楽部の入り口だ。

 かつては駅近くにあったが、阪神・淡路大震災で被害を受けたため、同倶楽部によって移設、修復されたという。少し位置は変わったが、妙見山へ向かう人を静かに見守っていた。(岡西篤志)

 【大阪青山歴史文学博物館】1999年開館。地上6階、地下2階建てで、展望室や特別展示室、講義室などがある。現在は閉館中だが、11月には大阪青山学園50周年を記念する特別展を開き、一般公開する予定。同館TEL072・790・3535

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