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CDシングルを発売した悠以さん=尼崎市潮江1
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CDシングルを発売した悠以さん=尼崎市潮江1

 兵庫県尼崎市在住で、性同一性障害のシンガー・ソングライター悠以(ゆい)さん(28)が、CDシングル「スタートライン」を全国発売した。一時は「ニューハーフシンガー」を名乗っていたが、その呼称を捨て一念発起。男性、女性の声を使い分ける本格派シンガーとして歩み始めた。悠以さんは「自分の歌や活動を通して性的少数者(LGBT)への『偏見』をなくしたい」と飛躍を誓う。(小谷千穂)

 悠以さんは「悠介」という名前で男の子として生まれたが、物心ついた時から自身の体に違和感を覚え、中学卒業後に性同一性障害の診断を受けた。体育での着替えやトイレ、テストで名前を書くなど性別を意識する時には「なんで女の子じゃないんや」と、いたたまれなくなった。

 「前に出たらいじめられるんじゃないかと思う一方、ずっと目立ちたかった」と悠以さん。小学5年の音楽の授業で作った曲が褒められたことが自信になって作曲を始め、尼崎小田高校では吹奏楽部で活躍した。

 作曲家になる道も考えたが、歌によって観客が笑顔になることに喜びを感じ、歌手になると決心。卒業後は事務職などを経験した後、母親に再び名付けてもらった「悠以」の名前でデビューした。男性と女性の歌声を使いこなす悠以さんの歌は瞬く間に話題になり、動画配信サイト「ユーチューブ」では280万回以上再生される大ヒットとなった。

 だが歌手としての道は平たんではなかった。目立つために、自分自身を「ニューハーフシンガー」と名乗り、路上ライブで歌を披露。「みんな、オネエやで」と自虐的な言葉で周囲を笑わせることもあった。

 「夢は紅白歌合戦出場」。悠以さんは「自分自身の魅力をもっと磨いていきたい」と思い、「ニューハーフシンガー」の肩書を捨て路上ライブもやめた。

 その後はライブ活動や講演、イベントに出演。深みのある歌詞と高い歌唱力を武器に、シングルCD4枚を出し着実に人気を集めている。今回初めて全国のCD店で買える全国流通シングルを売り出した。

 夢の舞台への第一歩として作曲された「スタートライン」。「やる前から何もせず諦めている人に、『誰でもスタートラインに立っている。動きださないともったいない』と伝え、背中を押したい」

 悠以さんは「頑張ってる姿を多くの人に見てもらい、『悠以ちゃんみたいな子ね』と全国の性的少数派が理解される世の中になってほしい」と話している。

 千円(税込み)。問い合わせはステラキャスティング大阪オフィスTEL06・6353・1635

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