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太陽の下、元気に遊ぶ
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太陽の下、元気に遊ぶ

 「光が当たってほしい。理解してもらうのは難しいかもしれないけど」

 ベテラン職員の大庭英樹が、切実な思いを口にした。施設を出た後の子どもたちのことだ。頼れる親がいなくても、原則18歳になれば退所しなければならない。

 児童養護施設「尼崎市尼崎学園」(神戸市北区)の子の半数は軽度の知的障害や発達障害、それに似た特性がある。コミュニケーションが苦手だったり、冗談が通じなかったり。「一見、障害があるって分からず、社会では変わった人と見られる」。そんな子たちは、トラブルや壁にぶつかったとき、自分一人で乗り越えることが困難だ。お金の管理など、生活するには大人の支援が必要となる。

 そのため退園後の進路は限られ、障害者が共同で生活するグループホームに入ることになる。

 何とか仕事に就けても、多くは障害者雇用で非正規。給料は上がらず、ステップアップがないまま年齢を重ねる。そもそも給料だけでは暮らせず、生活保護に頼るケースがほとんどだ。自由に使えるお金はほとんどなく、所帯を持つことも難しい。それでも、専門性を持った職員が支えてくれるグループホームは生活が安定し、安心して送り出せるという。

 「一番厳しいのは、障害の手帳はなくてもグレーゾーン、もしくは社会にうまくなじめないケースなんです」

 20年ほど前の児童養護施設は中卒で退所し、働き始める子がほとんどだった。子どもたちが不安定な状態でも、社会に出した。多くは仕事を転々とし、犯罪に手を染めた子もいる。行方不明。自殺。嫌というほど見てきた。

 どんな背景があっても、世間では単に「続かない子」と見られた。「私たちの力不足もあった」。悔恨がにじんだ。

(敬称略、子どもは仮名)

 記事は岡西篤志、土井秀人、小谷千穂、写真は風斗雅博が担当します。

■「木もれ陽のなかで 尼崎学園から」まとめ読みはこちら

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