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寸劇で特殊詐欺事件の手口を紹介し、注意を呼び掛けた尼崎市と尼崎3警察署のイベント=尼崎市南武庫之荘1(撮影・名倉あかり)
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寸劇で特殊詐欺事件の手口を紹介し、注意を呼び掛けた尼崎市と尼崎3警察署のイベント=尼崎市南武庫之荘1(撮影・名倉あかり)
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 兵庫県尼崎市内で、高齢者らから現金をだまし取る特殊詐欺事件の被害が急増している。今年に入り、市内での11月末までの被害額は、前年の約2倍に当たる計約1億5千万円を超えた。息子をかたったり、医療費の還付金があると偽ったりして、現金やキャッシュカードが詐取されている。犯人グループは複数の肩書きの人物を演じ分け、被害者に考える暇を与えない巧妙な手法で現金を手にしており、県警や同市は注意を呼び掛けている。(小谷千穂)

 「風邪をひいて声がおかしい」。10月24日午前11時ごろ、尼崎に住む女性(83)の自宅に息子を名乗る男から電話があった。続けて同じ男から急いだ様子で「もうけ話に乗って損害を出した。大金が必要」と再び連絡があり、女性はすぐに現金を口座から引き出し、指示通りに大阪市内の駅前で息子の代理人という男に200万円を手渡した。

 被害届を受けた尼崎南署によると、最初の電話からわずか約3時間で現金被害に遭ったという。

 尼崎南、東、北の3警察署によると、市内での特殊詐欺事件の被害件数は昨年は85件だったが、今年は11月末時点で既に107件を超え、被害総額は約1億5600万円に上る。特に8月以降に多発し、8月10件▽9月16件▽10月21件▽11月18件(速報値)-と増加傾向で、1人で1千万円以上をだまし取られる被害者もいた。

 被害で目立つ手口は、息子をかたる現金の要求と、「医療費が戻る」などとする架空の還付金返還。還付金名目では、現金自動預払機(ATM)で被害者が自分の口座で還付金を受け取るつもりが、男と携帯電話で通話しながら指示通りに操作し、実際は現金を口座に振り込まされる被害が繰り返される。

 捜査員によると、被害に遭った高齢者は口をそろえて「まさか自分がだまされるとは」と話すという。一連の事件では、期限を過ぎると「会社を辞めさせられる」「還付金が受け取れない」と対応を急がせる▽電話を切る直前に自宅を訪ねてカードを受け取る-など、犯人のペースに持ち込み被害者が落ち着いて判断できない状況をつくるという。

 こうした被害を受け、尼崎の3警察署や尼崎市は11日、同市の阪急武庫之荘駅前で被害防止の啓発イベントを行った。尼崎南署の筋友昭生活安全課長は家族や友人らの注意喚起も重要と話し、「普段から身近にいるお年寄りを気に掛けてほしい」と呼び掛けている。

     ◇     ◇

■特殊詐欺事件の被害 主な手口

【息子をかたる】

・「会社の金を使い込んだ」

・「株で失敗した」

・「不倫相手を妊娠させ、慰謝料がいる」

 →「息子の代理」に現金を手渡しさせる

【還付金がある(市職員などをかたる)】

・「医療費(健康保険料)が戻ってくる」

 →現金自動預払機(ATM)で還付の操作とだまし実際は現金を振り込ませる

【キャッシュカードの交換】

・「百貨店で他人にカードを使われた」

・「カードが古いので交換する」

 →暗証番号を聞き、カードを受け取って現金を引きだす

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