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保存活用への要望が出された旧安田邸=宝塚市雲雀丘1(足立裕司・神戸大名誉教授提供)
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保存活用への要望が出された旧安田邸=宝塚市雲雀丘1(足立裕司・神戸大名誉教授提供)

 兵庫県宝塚市に寄贈された大正時代の洋館「旧安田邸」(宝塚市雲雀丘1)について、日本建築学会近畿支部はこのほど、建物を保存活用するよう要望書を中川智子宝塚市長に提出した。同市は建物を民間活用する事業を計画し「取り壊して跡地利用も可能」と示しており、同支部は存続を求めている。

 旧安田邸は1921(大正2)年ごろ、商社に勤めていた安田辰治郎氏の自宅として建てられた木造3階建て住宅。安田氏が渡米した際に見聞きしたアメリカの住宅を手本に設計した。西洋館の中に和室を取り込んだ和洋折衷の建築で、2010年に「ひょうごの近代住宅100選」に選ばれている。

 市は10年に寄贈を受けたが、老朽化した建物の修繕や耐震工事には4億~1億円かかるとし、財政難から市が主体となる保存を断念。このため、市は民間に無償で譲り、保存が難しい場合は解体して「旧安田邸の趣を継承した別の建物」を建てられる条件を付けて、今年3月に利用者を公募したが、応募はなかった。

 同支部の笠原一人さん(京都工芸繊維大助教)は旧安田邸を「歴史的、意匠的、社会的に価値が高く大変優れた建物」と評価し、解体されるとなれば「わが国の建築文化にとって大きな損失」と訴える。「民間に譲るにしても、市が文化財として認定し、専門家の相談を受けて保全してほしい」とも提案した。

 宝塚市政策推進課の担当者は「地域住民と話し合いを続けながら、再度公募するかも含めて検討したい」と話した。(小谷千穂)

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