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白鷹集古館に展示されている「御料酒」=西宮市鞍掛町
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白鷹集古館に展示されている「御料酒」=西宮市鞍掛町
年末年始に伊勢神宮に飾られる酒だる=三重県伊勢市(白鷹提供)
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年末年始に伊勢神宮に飾られる酒だる=三重県伊勢市(白鷹提供)

 皇位継承の重要祭祀で、14日から始まる「大嘗祭」。皇室の祖神とされる天照大御神を祭る三重県伊勢市の伊勢神宮でも祭典が行われるが、兵庫県西宮市の酒蔵「白鷹」が手がけた清酒が全国から唯一選ばれ、毎日供えられていることはあまり知られていない。なぜ、遠く離れた灘五郷の酒が採用されたのか-。その理由を探ってみた。(斉藤絵美)

 伊勢神宮の外宮では朝晩、タイや昆布、ご飯や野菜などが神前に供えられる。その中に、西宮市浜町の酒造会社「白鷹」の清酒も並ぶ。「御料酒」と呼ばれ、大嘗祭で執り行われる祭典でも、白鷹の清酒が納められる。

 白鷹によると、伊勢神宮に清酒を献納し始めたのは1924(大正13)年から。同県三木市吉川町の契約農家が作った最高級の山田錦に、酒造りに最適な「宮水」で仕込んだ清酒だが、製法は社外秘。同社社長と醸造責任者しか試飲できないという。

 「毎年2月にできる新酒の中で、一番よいものを提供している」と同社担当者。一升瓶約60本に専用ラベルを貼り付けて、年間で数回に分けて車で運ぶという。1995年の阪神・淡路大震災では被災しながらも、提供を絶やさなかった。

 しかし、なぜ、直線距離で約130キロ離れた西宮の酒が選ばれたのか-。

 結論を言うと、根拠となる資料は残っておらず、はっきりとは分かっていない。ただ、西宮市大社町の広田神社が関係する説が有力とされている。

 同神社によると、伊勢神宮で禰宜を務めた中田正朔さんが明治時代、宮司として広田神社で在職し、その際に白鷹を愛飲したという。神職を辞して三重に戻った後、酒屋を営み、三重県内の白鷹の取り扱いを一手に引き受けるようになったという。広田神社の西井璋宮司(72)は「中田さんが『伊勢神宮のお酒は白鷹に』と推薦してくれたのではないか。神宮前に店があったので、神宮の神職の人も飲んで気に入ったのかもしれませんね」と推測する。

 一方、白鷹によると、令和に改元後、日本酒の売り上げは数%上がったそうだ。同社の担当者は「『どうせ飲むなら皇室ゆかりの酒を飲もう』という感じで選ばれているならうれしい」と喜んでいる。

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