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最後の弁当を作り終え、記念写真に収まったマザースポットのメンバー=2019年7月、西宮市甲子園口北町(鳥田千恵子さん提供)
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最後の弁当を作り終え、記念写真に収まったマザースポットのメンバー=2019年7月、西宮市甲子園口北町(鳥田千恵子さん提供)
19年4月に作った弁当。桜餅に似せた魚蒸しなど、季節感のある彩り豊かな料理が並ぶ(鳥田千恵子さん提供)
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19年4月に作った弁当。桜餅に似せた魚蒸しなど、季節感のある彩り豊かな料理が並ぶ(鳥田千恵子さん提供)

 兵庫県西宮市瓦木地区の主婦たちが、1994年から週2回続けてきた手作り弁当を高齢者宅に届ける活動が昨年、幕を閉じた。95年の阪神・淡路大震災で一時中断したが、被災者への炊き出しを通してボランティアの意義を改めて確認。お年寄りへの弁当の宅配を再開し、温かい昼ご飯として延べ約3万3千食を提供したが、メンバーの高齢化などから25年間で区切りを付けた。(初鹿野俊)

 活動は、94年に同市天道町に住んでいた三木育子さん(75)が体調の優れない隣人に、おかずをお裾分けしたのがきっかけ。「必要としている人は多いはず」と主婦仲間に声を掛け、同年6月に約10人で本格的に始めた。

 外出が難しい高齢者5人に、週2回出来たての弁当と汁物を1食500円で提供。「安否確認も兼ねて自分たちで配達した」と中村和代さん(74)。専業主婦も光を浴びたい-との思いからグループと活動を「マザースポット」と名乗った。

 阪神・淡路大震災では三木さんの自宅が全壊し、拠点を失った。利用者で亡くなった人もいた。それでも水道が復旧した約1カ月半後から、瓦木小学校で有志が豚汁などを調理し、被災者に振る舞った。鳥田千恵子さん(69)は「炊き出しで『困っている人のために』という思いが強くなった。その後のマザースポットの原動力になった」と振り返る。ガスの復旧を待って、弁当の宅配を再開した。

 ひな祭りにはちらしずし、七夕にはササ飾りを添えるなど季節感のある弁当は評判を呼び、多い日は20食以上を届けた。三木さんは東京に転居したものの、メンバーは一時約20人にまで増加。中学生の就業体験「トライやる・ウィーク」にも協力した。地域で一目置かれる存在だったが、昨年7月に活動を終了した。

 元自治会長で活動を続けた山本寿満子さん(77)は「地域の助けになれたと思うとうれしい。全うできた自分たちを褒めてあげたい」と笑顔で話している。

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