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生後3カ月で父正美さんを亡くした染田瑞稀さん=17日午前6時8分、西宮市奥畑、西宮震災記念碑公園(撮影・吉田敦史)
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生後3カ月で父正美さんを亡くした染田瑞稀さん=17日午前6時8分、西宮市奥畑、西宮震災記念碑公園(撮影・吉田敦史)

 17日の早朝、西宮震災記念碑公園(兵庫県西宮市)に今年も多くの遺族が足を運んだ。追悼式の始まる少し前、若い女性が一人でやって来た。どこか居心地が悪そうだ。うろうろと公園の中を歩き、5時46分は参列者の後ろの方で目を閉じた。

 慰霊碑に花を手向けた女性に声を掛ける。名前は染田瑞稀さん(25)。阪神・淡路大震災で、家族3人が暮らす西宮市のアパートが壊れ、父正美さん=当時(35)=を亡くした。瑞稀さんは生後3カ月だった。前日に両親はちょっとしたけんかをし、正美さんだけ別の部屋で寝たらしい。

 父の記憶はない。「家で父の話をしても、悲しい感情にならないんです。なのでここに来て、皆さんの悲しい気持ちを共有させてもらいたくて…」。大切な人を亡くした遺族の感情を知りたいのだという。追悼の場を訪れる理由は一人一人違うのだとあらためて思う。

 正美さんと仲直りできないままとなった母は、追悼式に来なかった。いつも通りの日常を過ごしているらしい。「ちゃんと聞いてはないですけど、悲しみが大きすぎるんだと思います」。瑞稀さんが言う。

 震災から25年がたった。歩く歩幅はみんな違う。足を運べない理由もまたあるのだと、気付かされる。(紺野大樹)

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