阪神

  • 印刷
開催される「国際学生科学技術フェア」に日本代表として出場することが決まった、この春県立宝塚北高校を卒業した高津舞衣さん=宝塚市、宝塚市役所
拡大
開催される「国際学生科学技術フェア」に日本代表として出場することが決まった、この春県立宝塚北高校を卒業した高津舞衣さん=宝塚市、宝塚市役所

■兵庫県立宝塚北高校3年・高津舞衣さん(宝塚市)

 ホットケーキは焼くとなぜ茶色になるの?-。世界大会への切符をつかんだ研究「カラメル化に必要な構造を同定する」の発端は、高校1年の時に抱いた素朴な疑問だった。カラメル化とは、加熱した糖が褐色に変化する反応のこと。「調べてみると、まだよく解明されていない分野だと知り、すごく興味がわいた」

 化学に関心を持ったのは中学生の頃。理科の実験に「色やにおいの変化が目や鼻で分かるところが面白い」と夢中に。宝塚北高校で化学部へ入部し、宮城県の全国高等学校総合文化祭で見た、研究成果を堂々と発表する高校生に憧れた。カラメル化の研究は1年生から。アルミカップに糖の結晶を入れてホットプレートで焼き、色や質量の変化を調べる。実験でできたカラメルを水や有機溶媒に溶かすなど、地道に研究を重ねた。

 2年生の秋、「後輩も全国の舞台へ連れて行きたい」と挑んだ全国大会の県予選で結果が出ず、傷心を負った。研究の成果が認められないことや部員の減少が重なり、「とにかく調子がよくなかった」と振り返る。同級生が引退する中、悔しさをばねに、3年生になっても実験や学会発表の見学を続けた。

 昨年12月に日本科学未来館(東京都)で行われた「第17回高校生科学技術チャレンジ」に出場。カラメル化を題材にした発表は、全国約140校、約270もの研究の中から上位7研究に選ばれる。同時に、今年5月に米カリフォルニア州である「国際学生科学技術フェア」に日本代表として出場することが決まったが、新型コロナウイルス感染症が拡大した影響で中止となった。

 平日の部活動だけでなく、休みの日も研究を手伝ってくれた化学部顧問の木村智志教諭(36)には感謝を惜しまない。「将来、研究者として世界に羽ばたきたい」と目を輝かせた。18歳。(名倉あかり)

【メモ】春からは広島大学理学部化学科への進学が決まった。「まずは勉強を頑張りたい」とし「実用的ではなくても、『100年後に役に立てばいいや』という気持ちで身の回りの現象を解明する基礎研究に励みたい」と意気込んだ。

阪神の最新
もっと見る