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最後の宿泊客を見送り、閉館を知らせる看板を立てて一礼する従業員たち=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)
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最後の宿泊客を見送り、閉館を知らせる看板を立てて一礼する従業員たち=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)
正面ロビーの赤じゅうたんの階段。手すりは石造りで独特の意匠を持つ=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)
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正面ロビーの赤じゅうたんの階段。手すりは石造りで独特の意匠を持つ=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)
館内で記念撮影する親子ら=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)
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館内で記念撮影する親子ら=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)
台形の大きな窓が特徴的なビアホール。開業当時は遊技場として利用されていた=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)
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台形の大きな窓が特徴的なビアホール。開業当時は遊技場として利用されていた=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)
切妻屋根が目を引く本館。表面には植物のレリーフがあしらわれている=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)
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切妻屋根が目を引く本館。表面には植物のレリーフがあしらわれている=宝塚市梅野町、宝塚ホテル(撮影・風斗雅博)

 宝塚歌劇のファンらに親しまれてきた宝塚ホテル(兵庫県宝塚市梅野町)が、老朽化による新築移転のため1日、現建物での営業を終え最後の宿泊客を見送った。親子三世代での思い出づくりに訪れた家族、なじみのスタッフにお礼を伝えようと遠方から訪れた人、おもてなしの極意を学んだ若手スタッフ-。94年の伝統あるホテルの最終日、関係者は閉館を惜しみつつ、5月に宝塚大劇場(同市栄町1)のそばに開業する新たなホテルへの期待を込めて、感謝の一礼をした。(久保田麻依子)

 同ホテルの本館は地元の建築家古塚正治(1892~1976年)が設計し、1926(大正15)年に開業した。阪神間のモダニズム文化を代表する建築物として知られ、地元の社交場として親しまれた。ロビー正面にある赤じゅうたんの階段は、宝塚歌劇の大階段を模しており、館内の天井にかかる半円形のアーチが目を引く。閉館日が近づくにつれて写真撮影に訪れる市民が増え、非公開部分も開放していたという。

 川崎市から訪れた女性(62)は20代から利用していた。「母と宝塚歌劇の大ファンで、大正ロマンの雰囲気が残るこの空間が大好き。いつも食事やショーが楽しみだった」と懐かしみ、顔なじみのスタッフを見かけて涙ぐんだ。

 近くに自宅がある男性(59)は、1年半前に亡くなった母の写真を携えて宿泊した。幼い頃はレストランでピラフを食べ、遊技場(現在のビアホール)のピンボールで遊んだといい「ここは思い出がぎゅっと詰まった場所」と目を細める。母との宿泊はかなわなかったが「効率を重視した高級ホテルにはない、遊び心がたくさんある素晴らしいホテル。解体は残念だが、これからも応援したい」とねぎらった。

 1日午前は、接客スタッフやコックら約100人がロビーに勢ぞろいし、「お気を付けて」などと声を掛けて1組ずつ見送った。最後の宿泊客がホテルを出た後、スタッフが入り口に鍵をかけ、閉館を知らせる看板を設置した。

 同ホテルによると、従業員のほとんどが新しいホテルで勤務を続けるという。若手スタッフの男性(29)は両親がホテルで結婚式を挙げ、自身も成人式などで何度も訪れたという。「これからもお客さまへの目配りができるサービスを心がけ、伝統と誇りを引き継ぎたい」と語った。

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