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伊丹グリーン・ローズ劇場の前に行列を作る人たち=1980~90年代ごろ、伊丹市中央4(関係者提供)
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伊丹グリーン・ローズ劇場の前に行列を作る人たち=1980~90年代ごろ、伊丹市中央4(関係者提供)
劇場のフロア。パンフレットやポップコーンの販売などがあった(関係者提供)
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劇場のフロア。パンフレットやポップコーンの販売などがあった(関係者提供)
劇場があった跡地にあるマンション=伊丹市中央4
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劇場があった跡地にあるマンション=伊丹市中央4
神戸新聞NEXT
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 「特撮のメッカ」。兵庫県伊丹市の阪急伊丹駅近くに、こう呼ばれた劇場があった。好景気に沸いた昭和の後半、特撮映画のファンを中心に人気を集めた「伊丹グリーン・ローズ劇場」だ。市を挙げての映画祭では国内外で活躍する監督をゲストに迎え、市オリジナルの映画の製作も話題になった。しかし今、その功績を知る関係者は多くない。地域活性化にも一役買ったという、その劇場の存在感とは-。

 劇場は伊丹市中央4にあり、旧阪急伊丹駅(1920~68年)跡地のビルのワンフロアに位置していた。東宝系の映画館で、座席の色は劇場名にちなんで緑と赤だったとか。

 関係者によると、グリーンが特撮上映に特化し始めたのは1980年代。「ゴジラ」シリーズの復活で国内の特撮ブームが再燃し、グリーンでは特撮をオールナイト上映するイベントでにぎわった。見やすい席を確保するため、上映前には道路に100人以上の行列ができたという。

 これに伊丹市が注目し、「劇場都市」と銘打ったまちづくりを企画。1987(昭和62)年秋に「第1回伊丹映画祭」を開催し、大林宣彦監督や大島渚監督などの著名人を迎えて、講演会やコンサートなどを行った。

 「全国各地のファンが伊丹に駆け付けた」。当時のグリーンの特撮ファンクラブ会員で、映画祭の企画に携わった市職員の男性(51)は「現実とかけ離れた世界観をスクリーンで表現する、特撮のすごさにのめりこんだ人は多かった」と懐かしそうに語る。同市をロケ地にしたゆかりの映画を公募する企画もあり、16ミリフィルムの作品が6本完成したという。

 映画祭は毎年行われていたが、阪神・淡路大震災の影響で下火になった。惜しまれながらグリーン・ローズが幕を閉じたのは2002年。現在は高層マンションとなり、怪獣や異星人が闊歩(かっぽ)した名残をそこに見いだすことはできない。(久保田麻依子)

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