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報道陣に再調査の結果を報告する宝塚市いじめ問題再調査委員会の春日井委員長(左から3人目)=22日午前10時43分、宝塚市末広町(撮影・村上貴浩)
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報道陣に再調査の結果を報告する宝塚市いじめ問題再調査委員会の春日井委員長(左から3人目)=22日午前10時43分、宝塚市末広町(撮影・村上貴浩)

 女子生徒に対して25件ものいじめがあったのに、学校、教育委員会は事の重大さを感じとれなかった-。2016年に兵庫県の宝塚市立中学2年の女子生徒=当時(14)=が飛び降り自殺した問題で、22日に市いじめ問題再調査委員会が報告書を公表した。提言を受け、中川智子市長は「教育改革が必要」と硬い表情で語った。

 「問題のある事象は山ほどあった。教師は何を見ていたのか」。記者会見した再調査委の春日井敏之委員長は、学校現場でいくつも生徒らのSOSが出ていたと指摘し、憤りを隠さなかった。

 再調査委によると、女子生徒が通った中学校のいじめ認知件数は2015年で1件、16年は女子生徒の件も含めて3件だったという。「認知が甘い。その状態は今もそう変わってない」とし、「当該の中学校のみならず、市や市教委に投げられている大きな課題だ」と激しく指弾した。

 その上で、いじめの認定や初期対応のあり方を見直し、スクールカウンセラーを活用すべきだと提言。さらに関係者全員に「かけがえのない命を奪ったことの一端に自分も関わっていたのではないかと考える姿勢が大切だ」と呼び掛けた。

 遺族の代理人弁護士は、亡くなった生徒の似顔絵を置いて会見に臨んだ。その理由を聞かれると「今日の報告は娘に聞かせたい。一緒にいてほしい」とする遺族の思いを伝えた。

 市教委の会見では幹部5人が深々と頭を下げた。

 「亡くなられたお子さまに哀悼の意をささげ、亡くなったお子さま、家族の皆さまに深くおわびします」

 会見は約1時間に及び、生徒が亡くなる1年前に別の生徒にあったいじめに市教委がどう対応したのか-に質問が集中。再調査委の報告書は「学校から市教委に重大事態に当たるいじめだと報告された」としたが、市教委は「その経緯は調査中」と説明。「分からない」「記録がない」との説明に終始すると、森恵実子教育長は「重大事態として扱わなかったのは大きな責任だと思っている」と声を落とした。

 市教委は今後、中学校の生徒、教職員にアンケートを実施し、部活動の実態把握に努めるという。森教育長は「いじめの定義が教員間で周知できていなかった。どの教員も思っていることが言える風土をつくる必要がある」と述べた。(中川 恵、大盛周平、名倉あかり)

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