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「こころアート表現★プロジェクト」で描かれた作品を手にする(左から)角野太一さん、大岡由佳さん、高濱浩子さん=西宮市池開町
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「こころアート表現★プロジェクト」で描かれた作品を手にする(左から)角野太一さん、大岡由佳さん、高濱浩子さん=西宮市池開町
50代女性の「子どもの頃にあった出来事の今の私のこころの中」。幼い頃、友人が母子心中で亡くなった。「絵を描き始めるとこの絵になった。やっぱり忘れられない」
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50代女性の「子どもの頃にあった出来事の今の私のこころの中」。幼い頃、友人が母子心中で亡くなった。「絵を描き始めるとこの絵になった。やっぱり忘れられない」
親から虐待を受けた女性(52)の「人生とはLOVE」。「傷つけた人も傷を背負っていると、絵を見つめながらトラウマに向かい合い感じた」という
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親から虐待を受けた女性(52)の「人生とはLOVE」。「傷つけた人も傷を背負っていると、絵を見つめながらトラウマに向かい合い感じた」という
50代男性の「医療の悪が米つぶになる日」。「はからずも10代で精神疾患患者のレッテルを貼られ、希望を失った」とし「幼少期のトラウマに真っ正面から向き合うことができたのは貴重だった」と振り返った
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50代男性の「医療の悪が米つぶになる日」。「はからずも10代で精神疾患患者のレッテルを貼られ、希望を失った」とし「幼少期のトラウマに真っ正面から向き合うことができたのは貴重だった」と振り返った

 絵を描くことで、言葉にできない心の内を表現するのが、当事者の力づけ(エンパワーメント)につながるのではないか-。こんな思いから武庫川女子大学(兵庫県西宮市)の准教授と精神疾患のある人の生活を支援する2人とアーティストが協力し、「こころアート表現★プロジェクト」に取り組んでいる。これまでに延べ50人が参加し、約80点の作品が生まれた。(中川 恵)

 昨年、オーストラリアでアートを通じてメンタルヘルスの啓発に取り組むオイゲン・コウさんの講演会が武庫川女子大であった。これを聞いた同大学の大岡由佳准教授(42)と旧知のNPO法人ハートフルの角野太一事務局長(44)が、自分たちでもやってみようと企画し、芸術家高濱浩子さん(51)に声を掛けた。

 プロジェクトは、国立研究開発法人科学技術振興機構の助成を受けた。2019年秋から計8回、宝塚や明石市などで、個別に相談しながら自由に絵を描いてもらった。描き終わった後、希望者には感じたことを分かち合う時間を設けた。親との関係を見つめ直した人や、何も描けなくて回数を重ねると「コーヒーをいれることが好きだった」ことを思い出し、笑みを浮かべた人もいた。何かしらの心の傷(トラウマ)が浮かび上がる作品が多かったという。

 参加者が描いた作品と、そこに込められた思いを紹介する展覧会「トラウマ展」を、西宮市のアクタ西宮東館2階中央ひろばで19~22日に開く。コロナ禍で不安をあおられ、差別や偏見に敏感になりがちな昨今。大岡さんは「心の傷は見えないけれど、生きづらさにつながっていることもある。作品を見ることで普段見ていないことへ『寄り道』してみませんか」と呼び掛けている。

 アクタ西宮での展覧会は午前10時~午後5時。9月19~30日にオンライン展覧会も開く。「トラウマ展 西宮」で検索する。同プロジェクト事務局(武庫川女子大学精神保健福祉研究室)TEL0798・45・9821

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