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神出病院虐待事件を受け、障害当事者や障害者を支援する人らが思いをつづったウェブサイト「バリアフリーチャレンジ!」の画面
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神出病院虐待事件を受け、障害当事者や障害者を支援する人らが思いをつづったウェブサイト「バリアフリーチャレンジ!」の画面

 神戸市西区の精神科病院「神出病院」の元看護師ら6人による入院患者への虐待事件を受け、身体障害のある島本昌浩さん(42)=兵庫県宝塚市=や発達障害の子どもを育てる親ら9人がウェブサイト「バリアフリーチャレンジ!」で思いを発信している。「知らないことが無関心につながる」「心をむしばむ職場環境の改善を」-。それぞれの立場から事件を見つめ、多くの人に知ってほしいと願う。(中川 恵)

 島本さんは脳出血の後遺症で左半身にまひが残る。同サイトでは、よりよい社会を実現しようと、島本さんが体験をつづり、他の障害者や福祉関係者もライターとして投稿する。

 同サイトのライターaruiru(アルイル)さんこと赤松依里さん(41)=神戸市東灘区=は、神出病院の虐待事件を知り、憤りが抑えられなかった。20年近く福祉の現場で働き、長期入院する精神障害者の退院支援をしていたこともある。事件を埋もれさせないようにと、島本さんにリレー連載を提案した。

 1回目は島本さんが5月に投稿した。自身の経験から「身体障害と違い、精神障害は見えにくく生活を想像しづらい」とし「知らないことは無関心というバリアーを生む。逆に知ることで変わっていくという希望がある」とつづった。

 発達障害のある子どもを育てる母親は「わが家にも起きうること」と捉えた。今後、子どもが入院した場合を想定し「本人や主治医、看護師と話す機会を持ち、保護者が気に掛けているとアピールすることが必要」「虐待が常態化しないよう、子ども自身もSOSが出せるよう練習させなければ」と書いた。

 特別支援学校の教諭は「閉鎖的な環境、ストレスの多い仕事など悪条件がそろえば自分だって事件を起こす可能性はある」とし、人を大切にする職場作りの必要性を説いた。

 最終回は8月、赤松さんが書いた。福祉の現場では「支援をする人」「される人」と分けがちで、それは対立構造を生み、犯罪の温床になると分析。自身は福祉に携わる中で相手から力をもらうことが多かったと振り返り「する、されるではなく、相互に影響を与えながら幸せを追求していくことが大切だ」と締めくくった。

 島本さんは「ライターが書いた記事を読んで自分も学ぶことができた」と話した。同サイトでは「事件を職員の資質や組織の体質の問題として安易に終わらせてはならない」とする声明文も掲載している。

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