猪名川町長選 初当選の岡本氏 町政を刷新「オープンでクリーンに」
2021/07/19 05:30
初当選を喜ぶ岡本信司氏=猪名川町松尾台4
12年ぶりの選挙戦となって過去最多の4人が立候補した猪名川町長選は18日に投開票され、無所属新人の元町議岡本信司氏(66)が初当選した。投票率は54・43%だった。3期12年続いた福田長治町長の運営を巡り、岡本氏は「刷新」を呼び掛け、「継承」を訴えた宮東豊一氏(57)=自民、公明、維新推薦=のほか、小林晶生氏(34)、中西典章氏(46)-の無所属新人3人との競り合いを制した。町議補選(欠員1)は元町議の末松早苗氏(59)が新人の内海克彦氏(58)を破って返り咲いた。
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事務所とした自宅に副町長が訪れ、当選確実の一報を告げると、岡本氏は驚きの表情を見せた。歓声を上げる支援者を前に「現町政に不満の声が多いということが明らかになった。新しい猪名川町をつくるため力を尽くす」と力を込めた。
6月18日の町議会定例会の閉会あいさつで、福田長治町長(74)が11月の任期満了前の7月末での退任を表明。10月の予定だった町長選は、7月13日告示に早まった。
選挙までわずか1カ月という短期戦。「福田町政を刷新する」と掲げ、「道の駅いながわ」の移転事業を凍結すると断言した。さらに住民投票条例の制定▽小学生の給食費の無料化▽空き家対策-など10項目の公約を素早くまとめた。
選挙戦では、現町政の継承を掲げる宮東氏や、若い世代の支持を訴える小林氏らと混戦状態に。町内をくまなく巡り、「住民の声に耳を傾けてこなかった福田町政を変える」と声をからし、支持を広げた。
支援者らの拍手に包まれた事務所で、感謝を伝えた岡本氏。「住民の声を聞き、スピード感を持ってオープンでクリーンな町政にする」と表情を引き締めた。(斎藤雅志、喜田美咲)
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