江戸時代から残る社務日記「御社用日記」を虫干し 西宮神社で一般公開
2021/07/25 05:30
畳の上で風にさらされる「御社用日記」=西宮市社家町、西宮神社
兵庫県西宮市社家町の西宮神社で24日、江戸時代から神主らがつづってきた社務日記「御社用日記」を、カビや害虫から守るため、風にさらす「虫干し」が行われた。
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御社用日記は元禄(げんろく)7(1694)年を最古とし、1875年分までの216点が県重要有形文化財に指定されている。日常の社務や江戸幕府への出府記録がつづられ、庶民の暮らしぶりなどもうかがえる。現在も宮司が書き継いでいる。
虫干しは毎夏の恒例行事で、2019年から一般公開している。この日、神職や研究員らが約1時間半掛けて日記を並べ、ページをめくりながら古い紙に風を通した。
吉井良迪禰宜(よしみちねぎ)は「神社に限らず、町の様子や幕府などについても記されている貴重な史料。大切に保管、管理して後世に伝えたい」と語った。(大田将之)