全国の昆虫館職員が自慢の虫を紹介 大人向け、熱意込めた1冊

2021/08/13 05:30

全国各地の昆虫館の職員が執筆した「昆虫館はスゴイ!」=伊丹市昆陽池3、伊丹市昆虫館

 全国の昆虫館のスタッフが、自慢の昆虫や飼育のエピソードなどをつづった本「昆虫館はスゴイ!」(リピックブック)が出版された。企画に携わった兵庫県伊丹市昆虫館(同市昆陽池3)の奥山清市館長は「四六時中、昆虫と向き合っているスタッフたちが熱意を持って執筆した1冊。大人向けにぜひ手にとってほしい」とアピールする。 関連ニュース 二度見必至!?神秘的なデザインの蝶の翅エコバッグ フェリシモと伊丹市昆虫館が魅惑のコラボ カブトムシ、チョウ… 多様な昆虫の姿、標本見て知って 三木山森林公園 「湿地の宝石」キンイロネクイハムシ 姫路市内で初確認、県内でも12年ぶり

 国内には北海道から沖縄まで22の昆虫館があり、本は1990年に結成した「全国昆虫施設連絡協議会」(事務局・多摩動物公園昆虫園)で手掛けた。関西には伊丹市昆虫館のほか、佐用町昆虫館など計4館があり、昨年からオンライン会議を通して本の構成などを決め、14館の職員を中心に執筆した。
 本はオールカラーの4章からなり、第1章の「みんなの“推し虫”」では、イモムシやゲンゴロウ、ツヤクワガタなど職員が推薦する虫について、自身のエピソードを交えながら写真付きで紹介する。
 2章の「昆虫の魅力と楽しみ方」では「イモムシの脱皮」「ゴキブリとの出会い」「昆虫のふん収集」など、ユニークな視点と独自の専門性で昆虫の生態に迫る。
 施設ごとの取り組みや、昆虫に関する専門用語を解説したコーナーもあり、奥山さんは「コロナ禍の休館期間も活用しながら書き上げ、特色ある1冊になった。夏休みの自由研究にも活用してほしい」と語った。
 四六判、224ページ。税込み1760円。全国の書店やネット通販などで販売。(久保田麻依子)

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