アトム、サファイア…“主役”たちが脇役の作品展 手塚漫画紹介 宝塚
2021/08/22 05:30
個性豊かなキャラクターの多彩な役どころを紹介する会場=宝塚市武庫川町、市立手塚治虫記念館
ヒゲオヤジやアトム、サファイア…。漫画家手塚治虫(1928~89年)が自ら生み出した個性豊かなキャラクターを俳優に見立て、“名脇役”として登場させた作品を紹介する企画展が、兵庫県宝塚市武庫川町の市立手塚治虫記念館で開かれている。43種類のキャラクターを描いた原稿やパネルなど約100点が展示され、手塚漫画のさまざまな楽しみ方を伝える。(西尾和高)
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手塚は医学生時代の演劇体験を元に、人気俳優を中心に企画を組み立てる「スターシステム」と呼ばれる表現手法を取り入れ、創作活動に励んだ。手塚漫画以外で、主人公が別の作品で脇役として描かれるのは珍しいため、同記念館が企画した。
会場では、各キャラクターの「デビュー」のきっかけや出演作などについて解説。ヒゲオヤジは、手塚がアマチュア時代に描いた「オヤヂ探偵」の探偵役で初登場した。名物キャラクターとして人気を集め、「ブラック・ジャック」では、まちの医師として描かれた。「仮面の冒険児」の大物悪役アセチレン・ランプも「ブラック・ジャック」で描かれ、刑事役で出演した。
「リボンの騎士」のサファイア、「鉄腕アトム」のアトムなど多くのファンに親しまれた主役も、別の作品では幼稚園教諭、強盗に復讐を計画する少年など脇役として描かれた。
企画展は10月25日まで。午前9時半~午後5時(入館は午後4時半まで)。水曜休館(8月は営業)。大人700円、中高生300円、小学生100円。同記念館TEL0797・81・2970