生徒らが自身の言葉で校歌制作 猪名川町に来春開校「清陵中学校」
2021/08/24 05:30
歌詞の内容を熱心に話し合う生徒=猪名川町笹尾、六瀬中
兵庫県猪名川町立の中谷中学校(原)と六瀬中学校(笹尾)が統合して来年4月に開校する「清陵中学校」(原)の校歌の歌詞を、両校の生徒らが制作している。後輩たちが立派に巣立ってほしいとの願いからテーマを「自律」とし、豊かな自然もイメージさせる方針で奮闘中。「みんなが口ずさめて、気持ちよく歌えるようにしたい」。作曲を含めて仕上げはプロの音楽家に依頼しており、開校式で披露する。(斎藤雅志)
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現在、中谷中の生徒は175人、六瀬中は54人。生徒数の減少に伴い、町は本年度いっぱいで両校を閉校、統合して中谷中の校舎を使って清陵中を開校する。
校歌を巡っては、中西正治教育長(64)が「生徒が自分たちの言葉で表現した歌詞を作ってはどうか」と提案し、両校が賛同した。
制作には両校生徒会役員の2、3年生の男女10人が参加。1回目の会合は7月26日に六瀬中であり、テーマ設定やAメロ、Bメロ、サビといった校歌の構成などを話し合った。
8月10日には2回目を中谷中で開き、候補のフレーズを出し合った。「若草萌(も)ゆる春風に」「未来を描く青春の輝き」「自分を変える勇気の証(あかし)」「どんなこともあきらめず 共に手をとり高め合い」「失敗を恐れず突き進め」…。
23日は六瀬中で3回目を開催。ついに校歌のテーマを「自律」とした上で、これまでに出た歌詞の表現を練り上げることにした。
「ふるさとに流れる清き猪名の川」
「北摂の山々に囲まれ 豊かに育つ清陵生」…
この日はまだ完成には至らなかったが、4回目を2学期始業式のある30日にオンライン会議で開き、仕上げる予定だ。
六瀬中3年の生徒会長井下拓海さんは「後輩たちに歌い継がれてほしい。責任があるが、やりがいがある」と意気込む。
中谷中3年で生徒会長の谷川貴悠(たかひさ)さんは「一生に一度の貴重な機会。両校の生徒が一体感を強められる校歌にしたい」とし、2年で書記の西本帆乃夏(ほのか)さんは「来年春には新しい仲間たちと一緒に歌いたい」と目を輝かせた。