新型コロナ死者のワクチン接種歴は公表取りやめに 西宮市

2021/09/10 05:30

西宮市役所=西宮市六湛寺町

 兵庫県西宮市は9日、新型コロナウイルスに感染した会社員の30代男性が死亡したと発表した。市内の自宅で死亡しているのが6日に見つかり、死後のPCR検査で感染が判明した。ワクチン接種の有無について市は明らかにせず、今後、死者の接種履歴の公表はやめるとした。 関連ニュース コロナワクチン 50代女性が2会場で計4回接種「キャンセルできず受けてしまった」 ワクチン2回接種済みの女性が新型コロナ感染で死亡 尼崎 ワクチン「今は打たない」「まだ見送る予定」ママたちが選択する理由 接種をめぐるリアル体験談

 市によると、男性に基礎疾患があったかは不明。2日前から仕事を欠勤したため、勤務先から連絡を受けた西宮署員が自宅を訪ね、死亡しているのを見つけたという。死因を調べる過程で肺炎を患っていたことが分かり、コロナ感染を検査したところ陽性となった。
 市は従来、死者の接種履歴を明らかにしていた。対応を変えた理由について「接種は個人の意思に基づくもので、同意なしに公表するのは不適切だった。国の指針にも公表対象として定められていない」と説明した。
 一方で尼崎市は従来通り、問い合わせがあれば答えるとし「感染者については個人の特定につながる情報を省略した上で公表しており、ワクチン接種の有無をもって特定されるとは考えていない」としている。

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ