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川底に積もった貝殻をつつくチヌ=西宮市六湛寺町
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川底に積もった貝殻をつつくチヌ=西宮市六湛寺町
大量の貝殻が底に積もる六湛寺川=西宮市六湛寺町
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大量の貝殻が底に積もる六湛寺川=西宮市六湛寺町
チヌのそばにはカメの姿も。水に塩分が含まれていても泳げるらしい=西宮市六湛寺町
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チヌのそばにはカメの姿も。水に塩分が含まれていても泳げるらしい=西宮市六湛寺町
眺めているとよく見かけるボラの群れ=西宮市六湛寺町
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眺めているとよく見かけるボラの群れ=西宮市六湛寺町

 生き物が好きで、川や水路のそばを歩くとき、のぞき込んで魚やザリガニを探すのが子どもの頃からの習慣です。

 阪神西宮駅前を流れる六湛寺川は、水は濁って空き缶が浮かび、お世辞にもきれいとは言えないけれど、ボラやカメなどいろいろな生き物がいます。会社からも近くて、私の定番観察スポットの一つです。

 つい先日、大量の貝が川底で死んでいるのを見つけ、阪神・北摂総局のツイッターに上げました。投稿に寄せられたコメントを基に、貝の正体や大量死の「犯人」を調べてみました。

     ◇     ◇

 始まりは9月26日昼ごろ。川沿いを歩きながらぼーっと眺めていると、川底が白い。目を凝らすと、小さな二枚貝がぱっくりと口を開け、大量に死んでいました。

 翌日も見に行くと、なにやら貝殻の山にうごめく黒い影。タイに似た魚が4~5匹いて、川底を夢中でつついていました。通りがかった男性によると、魚はチヌ(クロダイ)とのこと。

 -何の貝やろう? もしや、チヌに食べられて全滅した?

 貝殻やチヌをスマートフォンで撮影してツイッターに上げると、フォロワーから「おそらくシジミやね」とコメントがありました。阪神総局に電話で「死んだのは、水中の酸素が極端に少なくなる『青潮』が原因ではないか」と意見を寄せてくれた読者もいました。

     ◇     ◇

 そもそもコンクリート舗装された街中の川にシジミは生息しているのでしょうか?

 ツイッターのコメントの一つに「西宮市貝類館に聞いてみては?」とあり、実際に取材すると、学芸員の高田良二さんが教えてくれました。

 「外来種のタイワンシジミですね」

 台湾などが原産で、1980年代に日本へ持ち込まれたそうです。在来種の「マシジミ」との交雑も確認され、生態系の被害が問題視されているといいます。

 高田さんによると、六湛寺川で確認されたのは、2000年代。「当初は1、2枚でしたが、いつの間にか増殖しています。ヘドロの中など過酷な場所でも平気のようで、水質が悪くても数を増やします」

     ◇     ◇

 貝の正体が分かりました。では、もう一つの疑問です。大量死の「犯人」はチヌなのか-。

 すると、逆に質問されました。「貝は砕けてましたか?」。いえいえ、きれいに形を残していました。

 高田さんの見立てはこうです。「確かにチヌは貝を食べますが、チヌが犯人なら、強靱(きょうじん)な歯でかむので殻が砕けるはずです。死んだのは水位が下がって日干しされたなど、環境的な要因の可能性が高いのでは」

 確かに現場は水位が下がるときがあり、潮が満ちると海水が上がってきます。干上がって口を開けた貝はチヌにとって「お皿の上のごちそう」のようなもので、海から食事をしにやってきただけでした。犯人扱いしてしまい、申し訳ない。

 また、貝は水中の酸素が薄くならないよう密集を避けるのが一般的なのに、六湛寺川のタイワンシジミは「密」になって数を増やすそうです。多少、息苦しくても平気なんですね。

 ちなみに、原産地などでは食べられているようですが注意してください。

 「チヌにとってはごちそうですが、水質が良くない川のものは体に悪いので食べない方がいいですね。泥臭くて、食べられないと思いますが」(大田将之)

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