目指せ「60m、1分ちょうど」 自転車押す「チャリンピック」 商店街、マナー向上へ催し
2021/11/29 05:30
スタートの合図で特設コースに踏み出す出場者=尼崎市建家町、三和本通商店街
 ハンドルを握る手に力が入る。頭上の皿に載った球を落とさぬよう背筋を伸ばして一歩ずつ-。商店街で自転車を押して歩き、約60メートルを1分間に近いタイムでゴールできるかを競う「第5回押しチャリンピック」が28日、兵庫県尼崎市建家町の三和本通商店街であった。(山岸洋介)
          
            関連ニュース
            
              【写真】出場者は思い思いのコスチュームで登場した                        
              【写真】100分の1秒まで表示できる本格的なタイマーで自分たちの記録を確かめた                        
              別れ惜しみサポーター行列 “聖地”そば店が閉店 J1神戸の本拠地近くで半世紀                        
 狙いは自転車の通行マナー向上。同商店街は自転車を利用する買い物客が多く、歩行者と衝突するトラブルが後を絶たない。安心して買い物できる商店街にしようと、商店主らが4年前に押しチャリンピックを初めて企画したところ「面白い」「啓発に効果的」などと好評だったため、毎年続けている。
 今年は幼児からお年寄りまで38人が参加。出場者はスタートの合図でそろりと自転車を押しながら、特設コースを歩いた。途中、4カ所の風船タワーをスラローム状にすり抜け、ゴールを目指した。頭上の球を落とした数だけ減点される。
 59秒52で優勝した事務員の女性(73)=同市=は「70秒くらいかかってると思った」と驚いた表情。昨年の覇者、会社員の男性(32)=大阪市=は連覇を逃し、「本気で悔しい。来年こそ」と雪辱を誓っていた。