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「シアトルのフクシマ・サケ(仮)」の一場面(姫田蘭さん撮影)
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「シアトルのフクシマ・サケ(仮)」の一場面(姫田蘭さん撮影)

 劇団燐光群(りんこうぐん)(東京)は11~13日、東日本大震災の被災地を舞台にした新作「シアトルのフクシマ・サケ(仮)」を、兵庫県伊丹市伊丹2のアイホールで上演する。震災を生き延びた造り酒屋の家族を巡り、福島が直面する現実を描く物語だ。(田中真治)

 燐光群は1982年創立。主宰する坂手洋二さんは社会性の高い作品を手掛け、震災後は原発問題を取り上げた「たった一人の戦争」「バートルビーズ」で、国内外の反響を呼んだ。

 今回、主な舞台となるのは福島県中央部・中通りの酒蔵で、風評被害で休業したまま。そこへ、津波で浜通りの蔵とあるじをなくした親戚が身を寄せる。原発労働に就かざるを得ない中、米シアトルに移住して再起を図る蔵元の話が、酒造りをあきらめかけていた心に灯をともす-。

 同じ東北でも放射線被害に対する温度差は大きく、「福島の人は孤立した思いを持っている」と坂手さんは話す。物語は2014年を中心に展開。第2次安倍内閣が原発再稼働を進め、汚染水漏れを起こした貯蔵タンクが長期保存型へ切り替えられていく時期だ。

 「勝手にどんどん決められ、そこに住んでいる人は受けとめようがない。問題はまだ解決されていないし、被害は多層にわたっている」と指摘。汚染水のタンクと空っぽの酒蔵を対比的なイメージで描く。

 タイトルの「(仮)」には、蔵元の復活劇をストレートに描けない現実の厳しさを込めた。一方で、取材により「出合い直した」という福島の魅力的な自然や鬼ばば伝説、シアトルの沖縄移民の歴史などさまざまな要素が絡み合う。

 「失ったものを取り戻せるか悩み苦しむが、フッと笑えるコメディーの部分が大きい」といい、坂手作品には珍しい家族ドラマとしても期待を集める。

 11日午後2、7時と12、13日同2時の4回。前売り一般3500円。25歳以下2千円、高校生以下千円。アイホールTEL072・782・2000

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