<ひと探訪>情報誌いながわベース編集長 上福田守彦さん

2021/12/19 05:30

上福田守彦さん

■笑顔いっぱいのまち目指し 関連ニュース “理想の国”のイメージ揺るがす「つり目」投稿 フィンランド国会議員がSNSでアジア人差別ポーズ 【ネットフリックス、ワーナー買収】ハリウッドの主役交代 トランプ政権の介入も 「複数政党を閲覧し比較、意識して」ユーチューブ時代の選挙 立命館大・谷原准教授に聞く

 2013年10月、アイドルグループAKB48のヒット曲「恋するフォーチュンクッキー」に合わせ、兵庫県猪名川町内の各地で老若男女がダンスする動画制作の映像監督を務めた。多くの町民がスタッフ、出演者として携わった作品は、インターネットの動画投稿サイトで話題となり、AKB側から表彰された。
 「制作を通じて、まちを盛り上げたいというみんなの思いが伝わってきた。もっと住みよいまちになるには何が必要かを考えるようになった」
 生まれも育ちも猪名川町。地元の小中学校を経て大阪の高校を卒業した。ケーブルテレビ会社や大手飲食チェーンなどで働き、営業や店舗経営の腕を磨いた。結婚後は、仕事の都合で九州に住んだこともあったが、「落ち着いて家族で生活するため、子どもが就学するまでには住み慣れた故郷に戻る」と決めていた。
 35歳でUターンし、ウェブデザインやPR映像制作などを手掛けるPR企画事務所を興した。デザイン、撮影、映像編集、すべて独学で技術を高めた。
 17年、町がまちづくりに関わる住民をつなぐ団体「いながわベース」を立ち上げると、迷わずメンバーに手を上げた。団体名と同タイトルの情報誌を創刊し、編集長として住民生活に役立つ情報を発信。まちを深く知ってもらうため、写真や見出しを工夫し、「興味を持ってもらえるように仕上げて紹介する」。
 今秋号では、町内に住む外国人に歴史スポットなどを巡ってもらい、同行取材記を巻頭で扱った。働く障害者にフォーカスし実情に迫った。障害者施設に取材意図を丁寧に説明し、利用者の正面でカメラを構えた。記事では障害者を支援するために独自の提案も盛り込んだ。
 「知ることにより、人ごとから身近なことになる。互いに助け合い、笑顔がいっぱいのまちになってほしい」。46歳。(斎藤雅志)
【メモ】「いながわベース」には農家や会社員、主婦ら13人のメンバーが所属する。冊子は春と秋の年2回発行。住民団体の紹介やグルメ情報なども掲載する。A4判のフルカラー。毎回1万5千部を作成して、無料で全戸配布している。

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