ホテルに泊まりアート満喫を ロビーで演奏会や人形劇 宝塚市など3施設と連携
2021/12/23 05:30
前出勝人さんのオブジェ「『石の花』網ホオヅキ」
兵庫県宝塚市と市国際観光協会は市内の3ホテルで芸術鑑賞が楽しめる事業「アートと泊まるプロジェクト」を始めた。今月から施設のロビーで、音楽家による演奏会、人形劇などを企画。来年1、2月には絵画など市内の芸術家ら6人計15点の作品を紹介する。(西尾和高)
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芸術を生かした観光まちづくり事業の一環。コロナ禍でホテルの宿泊客が減少し、アーティストらは表現の場を失っているため、市と同協会は観光振興を図るとともに、芸術家が活躍できる場を設ける。2021年度と22年度は試験的に実施し、23年度から各ホテルが文化芸術を取り入れた宿泊プランを独自に考え、観光客に提供してもらう。
プロジェクトに参加するのはホテル若水、宝塚ホテル、宝塚ワシントンホテル。ロビーコンサートは12月11日に宝塚ホテルで開いた。人形劇は来年1月2日にホテル若水で予定。同2月18日には宝塚ワシントンホテルで落語の体験会も開催する。
作品展示は今秋、全国から応募があった117人の中から、市内在住の前出勝人さん(64)ら芸術家6人を選んだ。各ホテルで2人ずつ紹介する。
ホテル若水では1月14日から、前出さんが木の枝などを素材にしたオブジェのほか、自然音などを共感覚的に絵にする渋田薫さん(41)=京都=の絵画を展示する。
宝塚ホテルでは1月6日から、シュガーアート作家玉川玲さん(40)=東京=が砂糖や水あめでハイヒールをかたどった作品のほか、山上真帆さん(56)=大阪=が女性を題材にした磁器製人形を飾る。宝塚ワシントンホテルでは1月19日から、画家荻原賢樹さん(53)=山梨=と造形作家赤松亜美さん(34)=大阪=の絵画を並べる。
市は「来年度中に具体的な方向性を打ち出し、食事をしながら演奏会などを満喫できるような宿泊プランを検討してもらう」としている。