社会人アメフト「チャレンジャーズ」トップリーグ昇格 全国の頂点目指す

2021/12/27 05:30

リーグ戦で果敢に攻撃する選手(アサヒ飲料クラブチャレンジャーズ提供)

 兵庫県尼崎市を拠点に活動する社会人アメリカンフットボールチーム「アサヒ飲料クラブチャレンジャーズ」が、国内の社会人トップリーグ「X1SUPER」に昇格した。リーグ編成の見直しに伴って決定。来年から全国の頂点を目指す巽豊主将(29)は「トップリーグでも十分戦える力があるので、台風の目になりたい」と活躍を誓った。(村上貴浩) 関連ニュース アメフト発展に尽力、古川明さんしのぶ会に250人 関学高や関学大のOBら 高校生アメフトチームが誕生 社会人「チャレンジャーズ」が下部組織 元日本代表・佐岡さんがコーチ 日大薬物事件、夜回り先生が問う「大学側の責任」罪を償った学生を切り捨てず、再度教育するゆとりを


 昇格を決めたのは10月24日にあったディアーズフットボールクラブ戦。持ち味の攻撃力を最大限に発揮して快勝した。元選手でスタッフ、川口陽生さんは「後半に一度逆転を許す場面があったが、見ていて負ける気はしなかった」と振り返った。
 チームは1978年に誕生。関西の大学アメフトを先導してきた桃山学院大学のOBが同大学の学生たちと対戦するチームをつくろうと、前身の「シルバータイガース」を発足させた。選手たちが愛用していたヘルメットが銀色で、メンバーにタイガースファンが多かったことからチーム名にした。
 大阪体育大学のOBを引き入れるなどしてチームを強化し、2000年に社会人リーグの頂点に立った。01年には日本選手権「ライスボウル」で優勝し、関西屈指のチームへと成長した。
 Xリーグには1996年の発足以来、所属してきたが、2018年に戦績が振るわなかったため、19年に下位グループ入り。20年、コロナ禍の影響で試合数が激減し、昇格の機会はなかった。今年、チームは絶好調で、現在のリーグで上位を維持した。チーム枠を増やすXリーグ編成の見直しで選ばれた。
 現在、選手65人が所属し、練習生やスタッフを合わせると約130人になる。主力の外国人選手をはじめ、関西学院大学で日本一に輝いた選手など層は厚く、巽主将は「若い選手が多く、勢いのあるオフェンスチーム」と話した。
 クラブチームであるため、平日は社会人として働いており、「プロではないため、金銭的なメリットは全くないが、ここまで高い目標を持って活動していることもチームの魅力」と川口さん。選手による高校生らへのキャリア教育なども計画しており「トップリーグで活躍することで、もっと尼崎に根付いて愛されるチームになる」と力を込めた。

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