パワハラ問題、被害者の同意得ずに一般質問で表面化 再発防止へ決議文採択、芦屋市会

2022/03/23 05:30

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 兵庫県芦屋市の男性幹部(当時)が2020年に部下へのパワーハラスメントで懲戒処分された問題で、同市議会の男性議員が被害に遭った一部職員の同意を得ずに一般質問で問題を表面化させたなどとして、市議会は22日、議会として再発防止を誓う決議文を採択した。 関連ニュース 「頭おかしいんちゃう?」 市幹部が複数職員にパワハラか「耐えられない人格否定」 幹部パワハラ10カ月放置「無理解でマネジメントが欠如」 第三者委報告会見一問一答 市幹部「なめてんのか」激怒、机蹴り飛ばし

 問題を巡っては、19年8月に男性幹部の部下らが連名で被害を訴えながら市側が放置を続ける中、20年6月に大塚展生議員(無所属)の一般質問で表面化。市は2カ月後に幹部を停職1カ月の懲戒処分とした。
 しかし、議会でも議論した後になって、大塚議員が一部被害者の同意を得ていなかったことが判明。結果として職員を傷つけるなど「ハラスメント事案の取り上げ方」に不適切な部分があったとして議会で協議し、再発防止に向けた留意点をまとめた。
 決議文は「ハラスメント対応に関する決議」と題して「同意を得ずに先走った対応をしてはならない」などと7項目を記した。
 市は男性幹部の処分決定後、第三者委員会の再調査で被害の訴えを放置したなどとして「パワハラ問題への理解が欠落していた」と指摘され、「コンプライアンス室」を新設するなど改善策に取り組んでいる。(村上貴浩)

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