西宮市長選 維新支持層の3割、現職・石井氏に投票 無党派層は7割が支持 出口調査分析
2022/03/30 05:30
西宮市役所=西宮市六湛寺町
現職と新人2人が争い、27日に投開票された兵庫県西宮市長選で、現職の石井登志郎氏(50)が再選を果たした。神戸新聞社が実施した出口調査では、無党派層の7割が石井氏を選び、幅広い層から支持を集めたことが分かった。市政に望むことでは「子育て支援」が最も多く、住宅都市としての環境整備への期待感がうかがえた。(久保田麻依子)
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神戸新聞社の出口調査は、期日前投票が行われた21~26日と投票日の27日、計16カ所で実施した。無記名式で計1809人から回答を得た。一つの設問に対し1回答を求め、複数回答があった場合は無効とした。
調査では石井氏に投票した人は6割に迫り、増山誠氏は3割、吉岡政和氏は1割となり、実際の得票(55・4%、30・8%、13・8%)とほぼ一致した。
普段支持する政党と投票先を尋ねたところ、「自民党」と回答した有権者の7割が石井氏に投じた。「日本維新の会」を支持する人のうち、6割超が維新公認の増山氏を支持した一方で、約3割が石井氏に流れた。
人口の流出入が多い西宮市をはじめとする阪神間では、昨秋の衆院選の最終盤で無党派層が維新を支持する傾向が見られたが、今回の調査では無党派層の7割が石井氏を選び、増山氏は2割に届かなかった。
年代別では、全世代で石井氏が支持を集めつつ、30代の4割超が増山氏に投じた。20代と60代の15%が吉岡氏を選んだ。
今後の市政で力を入れてほしい分野では、子育て支援(20・7%)が最も多く、行財政改革(15・6%)▽福祉(14・8%)▽コロナ対策(14・7%)-と続いた。投票の際に重視したことを尋ねた設問では、石井氏に投票した人の9割が「市政の継続性」「実績」と答えた。