西宮・御前浜のシンボル 勝海舟が築造携わり、大阪湾の守り固める 国史跡指定から1世紀
2022/05/05 05:30
国史跡への指定100周年を迎えた西宮砲台=西宮市西波止町(市提供)
西宮砲台(兵庫県西宮市)は石造りの円筒形で、周囲53メートル、高さ12メートル。2階側面に砲丸を発射するための穴「砲眼」が11個ある。外国船から大阪湾を守るため、軍艦奉行並の勝海舟が携わって3年がかりで築造。1866(慶応2)年に完成したが、実戦には一度も使われることなく明治維新を迎えた。
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84(明治17)年の火災で内部の木造部分が消失したが、石造りの外観は建設時の面影を残しており、1922(大正11)年3月には国史跡に指定された。御前浜のシンボルとなっており、2014年には国の重要名勝地にも選ばれた。
7日の「なぞ解きウォーク」は阪神西宮駅をスタート。西宮神社や宮水井戸、西宮砲台などを巡って市立郷土資料館(同市川添町)まで歩き、各ポイントでクイズを解いて歴史を学ぶ。
午前10時からスタート地点で先着50組にマップを配る。申し込み不要で無料。必ず児童を含むグループで参加する。全問正解のグループに記念品を贈る。
◇
ほかの記念イベントは次の通り。
◆名塩和紙学習館
6月12日午前10時~正午。手すき和紙で砲台のオリジナルカードや大切な人の記念日やお祝いに贈るカードをつくる。小学4~6年生が対象。5月24日10時以降に電話で申し込む。先着8人。500円。同館TEL0797・61・0880
◆市立郷土資料館
7月3日まで。月替わりで幕末の西宮を紹介するアラカルト展。「長州御陣屋」「長州征伐」「若殿様御出陣」がテーマ。無料
7月16日~8月28日。特別展「御台場築造-西宮・今津の砲台」。無料。期間中にオンライン講座や展示解説・現地見学会、ジオラマ製作のワークショップも開く
10月4~30日。パネル展「西宮砲台のある風景」。公募した写真や思い出、エピソードを展示する。無料。市立郷土資料館TEL0798・33・1298