アイガモのひな、田んぼデビューの準備中 猪名川町の農家、減農薬の米作り支える

2022/05/28 05:30

愛らしい表情で元気に動き回るアイガモのひな=猪名川町下阿古谷

 アイガモ農法で米作りをしている兵庫県猪名川町の農家上殿美仁さん(65)の飼育場で、アイガモのひながすくすくと育っている。「ぴい、ぴい」と鳴き声を上げながら餌を食べたり、水を飲んだりして元気に動き回っていた。 関連ニュース アイガモ農法のひな 田んぼデビューへすくすく成長【動画】 【写真】元気に餌をついばむアイガモのひな 【動画】元気よく小屋の中を駆け回るアイガモのひな

 町内ではJA兵庫六甲猪名川営農支援センターの「アイガモ部会」に所属する3軒の農家がアイガモ農法をしている。アイガモは田んぼの雑草や害虫などを食べるほか、ふんが肥料になることから、農薬や化学肥料をできるだけ使わずに稲作ができるという。
 今年、上殿さん方にはJA事務局から93羽が配られた。寒さに弱いため飼育場に電気マットを敷くなどして世話し、今はふ化して1週間ほどになった。来月中旬には水田に放される。
 生産したコシヒカリは昨年、五穀豊穣(ほうじょう)に感謝して執り行われる宮中祭祀(さいし)「新嘗祭(にいなめさい)」に使われており、上殿さんは「今年もよい米を作りたい」と意気込んだ。
 収穫される米は、同町の「ふるさと納税」の返礼品として使われるほか、道の駅いながわ(万善)やスマイル阪神(伊丹市北本町3)で販売される。(斎藤雅志)

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