【体罰】先生の暴力 傍観の果て-教員傷害事件から

2022/07/22 05:25

宝塚市立中学で教師の生徒に対する体罰があったとして謝罪する中学校長(右)と教育長(右から2人目)=宝塚市役所

 2020年10月、宝塚市立中学校の柔道部教員が、体罰で生徒2人に重軽傷を負わせて逮捕されました。 関連ニュース 部活や体育で生徒13人に体罰「苦痛、卒業後も」 高校の男性教諭を減給 兵庫県教委 城陽小の暴言・体罰問題で提訴 被害男児の父らが会見「後遺症の苦しみ知って」 女児の腕つかみ負傷させる体罰 宝塚の女性教諭を減給 兵庫県教委、3件の処分発表

 取材から浮かび上がったのは、宝塚市教育委員会や学校が、刑事事件と認識しながら告発を見送っていた事実です。尼崎市教委では同様の体罰があれば「進んで告発すべき」との方針を既に明文化していました。
 さらに、この教員には過去3度の体罰処分歴がありながら、学校現場で引き継がれていなかったことも明らかになります。
 なぜ教育現場は、体罰の名の下に「指導」と「暴力」の線引きができなかったのか。なぜ教育行政は及び腰になったのか。
 連載ではそうした問題を掘り下げながら、「愛のムチ」を肯定するのは「無知」だとの指摘や「グッドコーチ」の概念などを紹介しました。
 この事件を受け、宝塚市教委は全国で異例の「教員告発の指針」を策定しました。計6回の連載「先生の暴力-傍観の果て」を紹介します。(2021年12月掲載=肩書、年齢は当時)

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■(1)柔道部で傷害発覚 市教委、刑事告発に後ろ向き
(https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202012/0013924887.shtml)

■(2)ルール 消えた3度の体罰処分歴
(https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202012/0013927653.shtml)

■(3)懲戒と体罰 指導と称し危険な絞め技
(https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202012/0013930090.shtml)

■(4)処分基準見直し 再発防止へ起訴・懲戒の厳罰
(https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202012/0013939247.shtml)

■(5)「体罰容認」 愛のムチ肯定は「無知」
(https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202012/0013944408.shtml)

■(6)教員の葛藤 開き直る生徒、手探りの指導
(https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202012/0013946924.shtml)

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