障がいがある人も本の世界楽しんで 出張図書館「絵の本ひろば」 8日 白鶴酒造資料館
2022/08/06 16:48
2022年3月に兵庫区で行われた「平野展望公園こどもフェスタ」に設けられた「絵の本ひろば」の様子(提供写真)
障がいのある人たちも気軽に好きな本を手に取って読めるようにと、社会福祉法人木の芽福祉会(神戸市東灘区御影本町3)と神戸市立図書館職員有志が8日、白鶴酒造資料館(同区住吉南町4)で1日限定の出張図書館「絵の本ひろば」を開催する。表紙が見やすいように作った段ボール製の面展台に約200冊を並べ、読書の魅力を発信する。
関連ニュース
加西市、再生エネルギー浸透へ新会社 太陽光発電所を整備、公共施設手始めに供給目指す
神戸スティーラーズ、応援しよう 県民対象に300円で観戦券販売 1月19日ノエスタ
楽天・小深田「また受賞を」 ソフトバンク育成・津嘉山「プロで頑張る」 神戸国際大付高OB会が激励
絵の本ひろばは、書店が近くになかったり、図書館で静かにできなかったりする人たちにも本との接点を提供しようという取り組み。神戸市内では市立図書館の職員有志でつくるチーム「絵の本ひろば といろ」が昨年秋から兵庫区で開いている。
障がいのある人や家族にとって、図書館を利用する心理的なハードルは高い。木の芽福祉会によると、静かな場所で声を出してしまうのが心配で、周囲が積極的に勧めない限りは足が向きにくいのが実情という。
同会が運営する福祉作業所「御影倶楽部」の利用者は昨年11月、兵庫区の御崎公園で行われた「絵の本ひろば」を体験した。障がいの有無も年齢も関係なく誰もがマイペースに本を読みふける光景に、同作業所の職員らが感銘を受けた。「といろ」に相談し、東灘区での実施が決まった。
東灘図書館が協力し、絵本のほか、文字が苦手でも楽しめる写真集や料理本もそろえる。会場は白鶴酒造資料館の1階多目的ホール。畳の上でくつろぎながら、好きな本を自由に読むことができる。本の貸し出しは行わない。
絵本研究者で「絵の本ひろば」考案者の加藤啓子さんも会場に駆け付ける予定。障がいの有無を問わず誰でも参加できる。午前10時半~午後3時。無料。問い合わせは御影倶楽部(078・843・0567)まで。(井上太郎)
→「東灘区のページ」(https://www.kobe-np.co.jp/news/higashinada/)