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「大垣家文書」と解読した林久良さん=姫路市花田町上原田
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「大垣家文書」と解読した林久良さん=姫路市花田町上原田

 日本最大の皮革産地、兵庫県姫路市花田町高木の旧家に伝わる明治中期の文書「大垣家文書」を、皮革研究家の林久良さん(68)=同町上原田=が初めて解読した。枚数にしてA4判約600ページにのぼる。残された記録や製品の現物が少なく、研究が進まなかった皮革産業や地区の歴史に光を当てる貴重な基礎資料になりそうだ。

 古文書は江戸中期から続く皮革製造業「大喜皮革」経営者一家に伝わる帳簿で、合わせて6冊からなる。

 これまでは、1989年に発行された「姫路市史」の中で、そのうちの一冊「明治十五年皮革職工取締」だけが紹介されていた。

 林さんは中学校の社会科教諭だった85年、地域研究の一環として皮革史の研究を始めた。2012年に発行した「姫路皮革物語」の中で、6冊のうち「水揚帳」「明治十六年金銭出入帳」の一部を解読し、14年から残りすべてに取り掛かった。

 当て字や虫食いを乗り越え、浮かび上がった内容は多岐にわたった。

 原皮の仕入れ先と出荷先、どのなめし職人に何枚割り当てたか-などが日付入りで細かく記されていた。他にも法事や報恩講など寺の行事での出費、誰にいくらお金を貸したかなど、人々の暮らしぶりも垣間見えた。

 「懸命に生きていた、昔の人の息づかいが聞こえるよう」と林さん。

 「高木地区の暮らし、皮革産業の歴史を知る上で貴重な基礎資料。正しい研究が進むことを期待したい」と話す。

 解読した「大垣家文書」は9月2日から姫路市書写の里・美術工芸館(同市書写)で開かれる企画展「姫路千年の革-伝統と技-」の会場で閲覧、購入できる。(山崎 竜)

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