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希少動物の繁殖研究に取り組む獣医師の福井大介さん=姫路市立動物園
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希少動物の繁殖研究に取り組む獣医師の福井大介さん=姫路市立動物園
昨年に絶滅危惧種のリストに加えられたキリン=姫路市立動物園
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昨年に絶滅危惧種のリストに加えられたキリン=姫路市立動物園

 兵庫県の姫路市立動物園(同市本町)が、絶滅の恐れがある動物の精子を凍結保存し、人工繁殖につなげる研究に力を入れている。今月には北海道大大学院獣医学研究院・獣医学部(札幌市)と共同研究に取り組む連携協定を締結。希少動物の「種の保存」が注目される中、繁殖技術の確立を目指す。(三島大一郎)

 同園はこれまで、神戸大大学院農学研究科の故・楠比呂志准教授の協力で繁殖研究を推進。ワシントン条約の絶滅危惧種「シロミミキジ」の人工授精による繁殖に国内で初めて成功した。

 その後、希少動物の精子を凍結保存し、人工授精させる研究に着手。成功すれば、精子を半永久的に保存でき、施設間で動物を貸し借りしなくても繁殖が可能になると期待された。

 しかし、凍結した精子を溶かす際の温度管理や保存液の調製に難航。技術の確立に至らないまま昨年8月、楠准教授が急逝した。精子を凍結する作業などは、主に准教授が担っていたため、繁殖研究を中断せざるを得なかった。

 そんな中、同園の獣医師福井大介さん(34)が札幌市円山動物園を視察した際、北大が同様の研究に取り組んでいることを知り協力を依頼。同大は初めて、西日本の動物園と協定を結ぶことになった。

 同園では現在、ホッキョクグマやキジ科のヒオドシジュケイなどの精子を採取し、零下195・8度の液体窒素ボンベ内で凍結保存中。ただ、いずれの精子も解凍後の動きが鈍いなど、人工授精が可能な状態ではないという。

 共同研究では、希少動物の性質や繁殖しやすい時期を解明するため、同園で採取した精子やふん便を同大が分析。データを蓄積し、精子を良好な状態で保存できる最適な条件を突き止め、人工繁殖につなげることを目指している。

 ワシントン条約の発効で、希少動物を新たに海外から輸入するのは難しく、福井さんは「精子の凍結保存で人工繁殖技術が確立できれば、国内で種の保存に貢献できる。園の独自性を高めるためにも力を尽くしたい」と意気込む。

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