姫路

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水草が川面を覆う外堀川=姫路市三左衛門堀東の町(2017年11月6日撮影)
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水草が川面を覆う外堀川=姫路市三左衛門堀東の町(2017年11月6日撮影)
水が減り、枯れた水草にごみがたまっている=(1月7日撮影)
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水が減り、枯れた水草にごみがたまっている=(1月7日撮影)
神戸新聞NEXT
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 姫路城を築城した名藩主池田輝政(1565~1613年)が造成し、兵庫県姫路市の中心部を流れる2級河川・外堀川(約2キロ)に水草が茂り、ごみがあふれている。住民らが清掃しても投棄は一向に減らない。管理する県は美観が損なわれている現状を踏まえ、2月にも市や地元自治会と協議会を立ち上げ、今後の維持管理のあり方を議論する方針だ。専門家は、運河として造成された川の成り立ちが水質に関係していると指摘する。(伊田雄馬)

 外堀川は池田輝政の異名にちなんだ「三左衛門堀」の別名を持つ。だが、堀の水面には濃緑の水草が一面に茂り、空き缶や家電、タイヤ、バイクなどが投げ込まれている。

 流域の城陽地区連合自治会では毎年5、6月に川岸で「川まつり」を開催し、カラオケやフラダンスのステージなど、多くの住民で盛り上がる。しかし、同会の北川博康会長は川の状況を「死んだ川としか言いようがない」と嘆く。

 美化に取り組む姫路市のNPO法人アンビシャスコーポレーションは2013年から「外堀川クリーン作戦」を展開。2カ月に1度、ボランティアがボートに乗って水草やごみを集める。1回でごみ袋約60袋分を集めるといい、山本哲司理事長(48)は「見た目が汚いのでポイ捨てしやすい、という悪循環に陥っている」とみる。

 県姫路土木事務所(同市北条)は2月ごろ、市や同自治会、学識者ら十数人の協議会を開き、県が一手に担ってきた維持管理のあり方を議論する。

 同事務所では昨年12月、川底にたまったヘドロや土砂の堆積状況、生息する魚や水生動物、植物などの調査を開始。今年はドローンを使い、川の上空からごみの流入経路やたまりやすい地点を定点観測する方針という。

 ■背景に堀の成り立ち

 姫路市立城郭研究室の工藤茂博学芸員は、外堀川の成り立ちが水草が生えやすい現状につながっていると指摘する。

 外堀川は池田輝政が1600年ごろ姫路城の近くまで船舶を出入りさせる運河として開削を始めた。だが、輝政は計画半ばで死去。引き継いだ藩主本多忠政は外堀川の造成を中断し、西を流れる船場川に運河を造った。「外堀川をまっすぐ姫路城につなげると10メートル以上の高低差があり、かなりの難工事になる。一方、船場川は蛇行しており高低差という障害を克服しやすかったのでは」と工藤さんは推測する。

 この結果、外堀川は城の外堀や市川といった水源につながらず、流れ込むのは雨水ぐらい。さらに、少ない水を農業用にせき止めているため、よどみやすくなった。

 川は戦前まで清流だったといい、水質が悪化したのは戦後。以前は農地が多かったという流域は宅地化が進み、3カ所ある井堰のうち今も農業用水として利用しているのは上流の1カ所のみという。

 このため、県は「井堰を取り払えば、水が流れて水草は生えにくくなる」とする。一方、市は「井堰がなくなれば水量が減り、水をたたえた歴史ある三左衛門堀の姿が失われる」(河川管理課)と慎重だ。

 北川会長も「憩いの場である水辺の環境を残す方法を考えたい」と話す。

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