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節目の600号を発行した「文芸日女道」の同人たち=姫路市本町
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節目の600号を発行した「文芸日女道」の同人たち=姫路市本町

 兵庫県姫路の総合文芸誌「文芸日女道」が今月、節目の600号を迎えた。1967年(昭和42年)の創刊から約50年間、月に1度のペースで発行し、エッセーや小説、評論など多彩なジャンルの9千本以上を掲載。個性豊かな同人は文化関連の表彰を数多く受け、地域の文学界で存在感を発揮してきた。編集長の中野信吉さん(69)は「時代と向き合う姿勢を忘れず、互いを高め合っていきたい」と意気込む。(伊田雄馬)

 同誌は姫路の文学サークルが集まった「姫路文学人会議」のニュースとして創刊。発起人には歌人の内海繁、詩人の市川宏三氏ら播磨文芸の礎を築いた先人が名を連ねた。

 85年の201号から現名称に変更。創刊間もない頃から「中央で通用する雑誌を」と目標を掲げ、作品の質にこだわった。中野さんによると、姫路文化賞22人、市芸術文化賞12人と多数の受賞者を輩出してきたという。

 会員の多くが学生時代からの文学好き。山田英子さん(77)=姫路市=は短大卒業後、作家山崎豊子氏の秘書に応募した経験を持つ。身近な話題について含蓄あるエッセーを執筆し、「刻を紡ぐ」「刻のアラベスク」の2冊を刊行した。

 「若い頃は文学と無縁。アマチュア劇団に所属していた」と意外な経歴を明かすのは内田季廣さん(63)=高砂市=。役を演じる中でシナリオに興味を抱き、同誌の「一ページ文庫」コーナーでシナリオのエッセンスをまとめた短編小説を披露する。

 森本穫さん(77)=姫路市=は早大で近代文学を学び、賢明女子学院短期大学の教授などを務め、現在は姫路文学館の講座などで教える。専門は「夏目漱石、森鴎外から松本清張まで」。阿部知二研究会の事務局長を務め、作家の生涯を丹念に追った評論にファンは多い。

 その他、反戦・平和をテーマに詩を作り、「世界原爆詩集」にも自作が収められた詩人高橋夏男さん=加古川市=、阪神・淡路大震災を題材とした詩で知られる玉川侑香さん=神戸市兵庫区=も作品を寄せる。

 現在の書き手は約20人。発刊後には必ず合評会を開き、各自の作品について議論を交わす。節目を迎え、中野さんは「毎月休まず発行を続けてきた成果。まさに継続は力なり。これからも研さんを重ねたい」と話す。

 600号は53ページ。中野さんによる同誌の歩みや、玉川さんの巻頭詩、森本さんの「宇野浩二評伝ノート」など多彩だ。1部800円(送料200円)。中野さんTEL079・232・4190。メールアドレスshinkichi-nakano@cure.ocn.ne.jp

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