姫路

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カブトムシの「カブちゃん」(中央)や仲間たちのイラスト(姫路科学館提供)
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カブトムシの「カブちゃん」(中央)や仲間たちのイラスト(姫路科学館提供)
作者の上田剛さん
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作者の上田剛さん
上田剛さんによる「カブちゃん」の原画
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上田剛さんによる「カブちゃん」の原画

 カブトムシの主人公が仲間の昆虫とユニークなやり取りを繰り広げる4コマ漫画「カブちゃん」が今春、姫路科学館(兵庫県姫路市青山)の発行する「姫路科学館だより」で11年にわたる連載を終了した。「子どもたちが自然に関心を持てるように」と、市内の小学校教員で現在は県教育委員会播磨西教育事務所に勤務する上田剛さん(36)が描いた物語は全102話に上る。(井沢泰斗)

 「あれ、こんなところにサイフが」。カブちゃんの拾った財布が、実はゴキブリの卵だった-というびっくりするようなエピソードで物語が始まったのは、2007年4月。発行し始めたばかりの科学館だよりを手にとってもらいやすいようにと、大学で美術を専攻していた上田さんに同館が依頼し、年10回の連載がスタートした。

 以来、メスのカブトムシ「カブミちゃん」や物知りな「バッタ博士」などユニークなキャラクターが続々と登場。第5話では大きなコーカサスカブトムシに憧れて筋トレに励むカブちゃんに、バッタ博士が「カブちゃんの大きさは生まれたときから決まっているんだよ」と宣告する印象的な場面も。日本人のノーベル賞受賞や無人航空機ドローンの登場など、世間をにぎわした科学の話題も取り入れた。

 第1話からの漫画原稿は同館が大切に保管。過去には「原画展」も開催され、人気を博した。数年前からデジタル画に切り替えたが、上田さんが執筆時間を割きにくくなり、やむなく終了が決まった。

 連載の編集は11年間で5人の同館職員が担当。初代の安田岳志さん(49)は「来館して『カブちゃんだ』とポスターを指す子どももいた。科学に親しむきっかけづくりを担ってくれた」と別れを惜しむ。

 今年3月号の最終話では、カブちゃんとカブミちゃんがバッタ博士の元を離れ、不思議を探す旅に出る。上田さんは「自身の節目でもあり、メッセージとして自ら不思議を探す大切さを描いた」と思いを語る。「カブちゃん」の全作品は同館ホームページで楽しめる。

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