姫路

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駐車場の屋上を桟敷にした松本浩二さん(右手前)。松原八幡神社の楼門を正面に望む=10月15日午前、姫路市白浜町
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駐車場の屋上を桟敷にした松本浩二さん(右手前)。松原八幡神社の楼門を正面に望む=10月15日午前、姫路市白浜町
松本さん方(左手前)の後ろに並ぶ民家も、ベランダは松原八幡神社を向いている=10月15日午前、姫路市白浜町
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松本さん方(左手前)の後ろに並ぶ民家も、ベランダは松原八幡神社を向いている=10月15日午前、姫路市白浜町

 播磨を代表する秋祭り「灘のけんか祭り」が行われる松原八幡神社(兵庫県姫路市白浜町)近くには、屋上に桟敷席を設けたり、日当たりを無視して神社に面した北向きのベランダを作ったりした家がずらりと並ぶ。すべては10月14、15日の祭りのため。家主の元へは、今年も“特等席”を求めて大勢の友人知人が訪れた。(伊藤大介)

 「うちに何人来たか?そんなの分からへんよ」。赤鳥居と楼門を正面に臨む民家に住む会社員松本浩二さん(55)は笑った。赤鳥居前の土地が売りに出ていると聞き、「楼門を真っ正面から見られるのはこの角度だけ」と購入を即決。2005年に駐車場と倉庫の屋上に3段の桟敷を設けた。

 本宮があった15日は同級生や知人らが入れ替わり立ち替わり腰を下ろし、屋台の練りを堪能した。「たくさん人が乗っても大丈夫なように」と太くした鉄骨が桟敷を支える。

 松本さん方の南側には、神社側を向いたベランダのある一軒家が3棟並ぶ。「うちが最初に建てたんですよ」と建設会社経営の西田佳弘さん(48)は振り返る。知り合いの建設業関係者から「近々、お宮の真ん前の土地が出るで」と情報を得て、いち早く押さえた。00年に建てた神社を望むベランダは北向き。洗濯物は乾きにくいが、祭りの眺望は抜群だ。「仲間が寄ってきて、知り合いがさらに知り合いを呼ぶ」と秋季例大祭の2日間で約250人が出入りする。

 盛大にごちそうや酒を振る舞い、毎年出費は約50万円に上る。それでも「祭りを通じて人脈が広がった。地域貢献したい」とベランダの開放を続ける。

 神社への眺望を重視した4軒に共通していたのは、祭りへの深い愛情だ。それぞれ、姫路市内に暮らしていたが、お宮の近くの土地が空いたことを知るや、購入に踏み切った。同級生や友人をベランダへ迎え入れ、ともに酒を飲み、屋台を担いで汗を流す。

 秋祭りが終わった翌16日、西田さん方には友人知人が掃除のために再び集まった。「自分の家の片付けもあるのに、来てくれるんよ」と西田さん。特等席は迎える側と訪れた人の絆をより強くしていた。

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