姫路

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尼崎市立成良中学校琴城分校の授業風景。年齢や国籍がばらばらの生徒が同じ教室で授業を受けている=尼崎市南城内(成良中学校提供)
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尼崎市立成良中学校琴城分校の授業風景。年齢や国籍がばらばらの生徒が同じ教室で授業を受けている=尼崎市南城内(成良中学校提供)

 義務教育を修了せずに学齢期を経過した人や、不登校などの事情から十分な教育を受けないまま卒業した人が学ぶ公立の中学校夜間学級(夜間中学)を兵庫県姫路市内に設置しようと、県内の有志が活動に取り組んでいる。文部科学省の調査(2010年)によると、東播、姫路、西播地域には1400人を超える中学未就学者がいるとされる。24日に同市総社本町の市民会館で開くセミナーで、夜間中学の必要性を訴える。

 夜間中学は戦後の混乱期に家事手伝いや就労をせざるを得ず、学校に通えない子どものために、中学校教員が自主的に開設したのが始まりとされる。最盛期の1950年代には全国で80校以上あり、姫路市内でも灘や東光、山陽中に夜間学級が設置されていたという。その後、就学援助の充実などにより激減した。

 2017年現在、公立の夜間中学は全国8都府県に31校。兵庫県内では神戸と尼崎市の計3校で10~70代以上の約70人が学ぶ。日本人のほか、在日朝鮮人や中国帰国者などさまざまな事情で教育を十分に受けられなかった人が通う。最近は南アジアなどの生徒も増えており、日本語を中心に数学や社会科も学ぶ。

 セミナーは県内の夜間中学教諭や研究者らでつくる「ひょうご夜間中学をひろげる会」の主催。自主夜間中学にボランティアとして関わる元文部科学事務次官の前川喜平さんが講演するほか、神戸の夜間中学で学んだ姫路市の女性が体験を話す。

 午前9時45分~11時45分。資料代500円。人数確認のためファクス(079・235・3111)か、メール(hyouyachu@yahoo.co.jp)で同会まで。当日の参加も可。

■就学機会拡大へ、法整備など機運高まる

 文部科学省の調査では、国内の中学未就学者は日本人と外国人を合わせて少なくとも約12万8千人。姫路市内にも約600人の未就学者がいるという。小中学校で不登校になった人も含めるとその数はさらに増える。

 2016年には、自治体に夜間中学やフリースクールなどの就学機会を提供する措置を講ずることを義務づけた「教育機会確保法」が成立。夜間中学設置に向けた協議を進める自治体が出てくるなど、機運が高まっている。既に設置されている県内の学級でも入学条件の緩和を検討しており、受け皿拡大へ向かう。

 尼崎市立成良中学校琴城分校は県内で最多の41人が通う。桜井克典教諭は「『読み書きができないのは自分のせいだ』とふさぎ込む人もいる。字を覚えることが、社会への参加と人権の確立につながる」と話す。(谷川直生)

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