姫路

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(左上から時計回り)姫路地方文化団体連合協議会会長・小坂学さん、NPO法人姫路コンベンションサポート理事長・玉田恵美さん、手柄地区連合自治会長・浪花孝治さん、姫路勤労者音楽協議会事務局長・橋本雅年さん
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(左上から時計回り)姫路地方文化団体連合協議会会長・小坂学さん、NPO法人姫路コンベンションサポート理事長・玉田恵美さん、手柄地区連合自治会長・浪花孝治さん、姫路勤労者音楽協議会事務局長・橋本雅年さん
(左から)エリザベト音楽大学教授声楽家・林裕美子さん、姫路経営者協会副会長(永井産業社長)・林叔子さん、ピアニスト・丸山聡美さん
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(左から)エリザベト音楽大学教授声楽家・林裕美子さん、姫路経営者協会副会長(永井産業社長)・林叔子さん、ピアニスト・丸山聡美さん

 兵庫県姫路市がJR姫路駅東で2021年度に開館を予定し、今秋着工した市文化コンベンションセンター。ホールや展示場を備える新施設の誕生はまちの空気をどう変えるのか。観光や産業振興、文化・芸術活動、地域づくりに関わる市民らの生の声を座談会形式で2回にわたって紹介する。

■期待と不安にどう応える?

-まずは整備計画の進め方や内容について

 橋本「来年で65年を迎える姫路労音は年十数回のコンサートを今の文化センターなどで開いてきた。新しいホールができるのはうれしい。でも、どう運営されるのか、市民が求めるような場になるのか気になるところ。計画作りの過程では3回、市の説明会に参加した。大ホールは2千席と聞き、『大きい』と伝えた。楽屋の数や配置も使い勝手がよくない。大ホールの楽屋は舞台から離れた所にできる。重い衣装を着けた出演者が遠い楽屋から歩くのか。結局、席数や楽屋の関する要望は通らなかった。納得がいかない」

 玉田「観光振興に取り組むNPOの立場から発言する。まず驚いたのは、いろいろな人がこれまで多くの意見を市に伝えてきたという事実。私たちの日頃の取り組みも同じ。市民が行政の施策にどう関わるかは、NPOのミッションでもある。市に提案や意見を伝えると、聞いてはくれるが、反応はあまりない。無理なら無理、こういう理由で、と言ってくれれば別の視点で意見が交わせるのに、なかなかそうならない」

 「疑問は新施設の大ホールはコンサートとコンベンション機能のどちらに重きを置くのかということ。かつて勤めていた神戸のホテルが施設内にホールを開館した。会議場を重視したホールだが、こけら落としはコンサート。音楽ファンから音響面などについて数多く意見や問い合わせがあった。今回の新施設の大ホールは中途半端にならないかと不安がある」

 小坂「石見利勝市長は新施設を『多目的な施設の方が身の丈に合っている』と発言している。その感覚と、素晴らしいホールを造ると強調する姿勢が矛盾している。本来はコンベンションありき、会議場として使うという考えが前提だったが、いろいろな意見が出たからホールを設けて芸術性を高めようとしたのではないか。ポイントはどこなのか分からない」

 丸山「姫路で生まれ育って音楽活動を続けてきた。新施設について同じく説明会で要望を伝えてきたが、正直言って一方通行だった。市は、市民に説明したという既成事実をつくりたかっただけでないか。ホールとコンベンション施設が一体なのは全国でも例がないと思うが、果たして両立するのか。期待も半分あるが心配もある」

-新施設は手柄にある現文化センターの『建て替え』の位置付け。手柄ではJR新駅の計画が進む。さらに新施設の隣には新病院ができる。JR姫路駅からは約700メートルと距離がある

 林(叔)「245億円もの税金を使って造る施設。それだけ投じてどれだけ地元にお金が落ちるのだろうか。さらに、姫路駅の周辺は近年、土地が空くと次々にマンションが建つ。市内の高齢者が購入し、何もかもそろう便利な中心地に移り住んでくれていればいいが、実際は投資家がこぞって買っているのではと感じることも。そういう動きについての確かなデータもなく疑問だ。新施設の駅からの遠さも気になる。直行するスロープはいったん途切れる。車いすの人は大変」

 浪花「手柄山の地元住民として話す。うちは(既存の文化センターがなくなるので)持っていかれる方。跡地がどうなるのか心配だが、市が勝手にどんどん決めている。2年ほど前、跡地についての地元の意見を市に出したことがある。地元の希望は歴史・文化ゾーンになること。図書館、播州屋台会館、道の駅、水族館の拡充などさまざまな意見がある。市会議員や市長、これから市長を目指す人らにも伝えたが、乗ってこない。意見を出しただけ、伝えただけ、という思いは皆さんと同じだ」

 林(裕)「コンベンション施設になると聞いて『またか』と思った。新施設では国際会議や大規模なコンサートをすればいい。一方、手柄には新駅の計画があるので純粋に音楽や演劇、展覧会などができる芸術劇場を手柄山に別に造ればいいと考えるようになった。文化コンベンションセンターは駅から遠いが、この芸術劇場は新駅からプロムナードで結べばいい。かつての石見元秀元市長が打ち出した構想が今こそ生きるのではないか。手柄山の再整備はこれから。意見を伝え、市が私たちと一緒に考える時間はある。希望は捨てていない。(県立、民間の2病院を統合してできる)県立新病院についても駅周辺に造ることがいいのか。市南部は人口が多い。その人々の利便性が低下する」(宮本万里子)

【市文化コンベンションセンター概要】

▽文化ホール

 大ホール2000席

 中ホール700席

 小ホール180席

▽スタジオ6室

▽展示場4000平方メートル

 屋外展示場1600平方メートル

▽会議室10室

 多目的ホール690平方メートル

▽平面駐車場400台

▽カフェ、市民サロン、キッズコーナー(授乳室併設)、ロッカーなど

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